映画【BRAVE HEARTS 海猿】感想(ネタバレ):海上保安庁が大活躍!海難事故と航空機トラブルに挑む極限のレスキューアクション!

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●こんなお話

 天然ガスプラントで事故が起こって海猿が頑張る話。

●感想

 冒頭のタンカー座礁シーンから、ものすごい迫力で一気に映画の世界に引き込まれました。爆炎と黒煙が立ちこめる中、ヘリで現れる海上保安庁の特救隊。その姿だけでも思わず応援したくなってしまうほど熱いです。主人公は、選ばれし精鋭部隊・特救隊の一員として命を懸けた救助に挑む。

 タンカーの中で救助者を助ける際、主人公のスタンドプレーに副隊長(伊原剛志)が反発することで、2人の対立が軸のひとつに。そしてもう一つの物語として、ジャンボ旅客機に乗っている隊員(佐藤隆太)とその恋人を救う展開が描かれる。ジャンボが緊急事態に陥り、果たしてどうやって着陸させるのかというタイムリミットとの戦いが始まる。事故発生からの展開は息つく暇もなく、緊張感の連続でした。

 警察・消防・医師・海上保安庁、さらには漁師までもが、機内の人々を救うために一致団結し、それぞれの立場で最善を尽くす姿が胸を打ちます。特にジャンボを必死に操縦する機長の姿は感動的で、まさにヒーローでした。

 事故機を海上に着水させるという無謀とも思える計画が動き出し、そこからは怒涛の20分。準備の緊迫感、海に沈む機体との戦い、時間との勝負、すべてが見応え抜群。そして、これまで衝突していた主人公と副隊長がついに心を通わせ、力を合わせて救助に挑む姿はまさに王道の熱い展開でした。

 脱出に失敗した隊員を救うため、主人公が1人で潜ろうとする。しかし、仲間たちが続々と後に続き、時任三郎演じる上官の命令とともに全員が一致団結するシーンは、音楽と映像の力も相まって大きな盛り上がりを見せてました。水深60メートルという条件に「さすがに無理なのでは」と思いつつも、王道の海猿展開に納得できるものでした。

 ラスト、全員の笑顔が画面に映る瞬間には自然と胸が熱くなりました。震災後の日本を思わせるような、人々の絆と連帯感を描く姿勢に共感し、「せめて映画の中だけでもこうありたい」と思わせてくれる作品でした。

 ひとつだけ惜しいと感じたのは、プロポーズの流れ。断るくだりが少し浮いていて、オーケーしたままでもストーリーは成立したのではとも思いました。

 それでも、極限状態の中で人々が助け合う姿をスケール感たっぷりに描いた、本格派のスペクタクル大作として満足度の高い一本でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2012/07/17 試写会

監督羽住英一郎 
脚本福田靖 
原作佐藤秀峰
出演伊藤英明 
加藤あい 
佐藤隆太 
仲里依紗 
三浦翔平 
平山浩行 
伊原剛志 
時任三郎 
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