映画【ボクたちはみんな大人になれなかった】感想(ネタバレ)

bokutachiha
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●こんなお話

 2020年を生きる男性が1995年までの記憶をたどる話。

●感想

 2020年を生きている主人公がフェイスブックきっかけで過去を回想していく。次々に過去へと時間が移動していって、そこで映る美術や小道具などが当時を再現している近過去ものとしてまず楽しめる作品でした。

 そしてなんといっても40代から遡っていく主人公の森山未來さんのその時代にリアルに生きている感が素晴らしくて、ずっとそれを愛でる120分でもありました。時代ごとに画角も変わっていたりおそらく画面の質感なども変えていてその時代の雰囲気を浴びることができて、スタッフさんたちの職人芸を堪能できました。若い時に出会って文通をして交際をした彼女が主人公にとって大事な分岐点となっていて彼女が口癖のように言う「フツーだね」という台詞。主人公はTHEブラック企業に勤めていて必死にコンクリートジャングルを生きてるけれど、それでいいのか。みんなフツーになってバカなことを抑えつける日本の空気社会の息苦しさが感じられました。

 森山未來さんがリアル感いっぱいに時代を超えていくのに比べて、東出昌大さんは髪形が変わったりベテランの時はボーっとするというか気力がなく、若い時は元気いっぱいで動き回るというお芝居は若いってそういうことなのだろうか? というお芝居のトーンで個人的には入り込めなかったです。1人だけコントをやっているのかなと感じてしまうというものでした。

 特に派手なことも起きずに人生のポイントポイントで人との出会いと別れがあり今の自分がいるという人生のあたりまえのことを描いた120分ですが、退屈せずに見られる1本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2021/11/06 NETFLIX

監督森義仁 
脚本高田亮 
原作燃え殻
出演森山未來 
伊藤沙莉 
東出昌大 
SUMIRE 
篠原篤 
平岳大 
片山萌美 
高嶋政伸 
ラサール石井 
大島優子 
萩原聖人 
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