●こんなお話
人造人間と人造人間を追いかける捜査官の話。
●感想
ファーストカットから気合の入った映像を見せてくれて、かなりの熱を感じる作品で最高です。雨と霧で曇った街、光と闇。ボクが好きなのは、タイレル社の社員が殺されて。主人公が彼の部屋に向かうときの主人公の背後のスポットライトがグイングイン動き回っているのが最高でした。
ルドガー・ハウアーの単語と単語をゆっくりと喋る独特の喋り方なんかも不気味すぎます。そして、クライマックスの「人間には信じられないものを見てきた」という熱い最期。「恐怖の連続だろう、それが奴隷の一生だ」という台詞や、レプリカントの死への恐怖、生への渇望。そして最後に空高く飛ぶ白いハト。説明台詞でなく、映像で感情を表現する素晴らしい内容です。
仲間を殺され、自分の命も残りわずかなのに、主人公を救うまで他人を慈しむ心を持つまで成長する。
「思い出は、時と共に消え去る。雨の中の、涙のように……」。泣けました。
ただ、レプリカントたちがそこまで復讐に燃える背景がないので。強制労働の辛さとかを描いてから。タイレル社に復讐するというのならわかりますが、出会う人たちを次々に殺していってしまうのは普通の悪党に見えてしまうのが残念でした。
☆☆☆☆☆
鑑賞日:2008/07/07 DVD 2017/10/30 Blu-ray
リンク
監督 | リドリー・スコット |
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脚本 | ハンプトン・ファンチャー |
デイヴィッド・ピープルズ | |
原作 | フィリップ・K・ディック |
出演 | ハリソン・フォード |
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ルトガー・ハウアー | |
ショーン・ヤング | |
エドワード・ジェームズ・オルモス | |
M・エメット・ウォルシュ | |
ダリル・ハンナ |