映画【バタリアン】感想(ネタバレ):脳を求めるゾンビが暴走する

THE RETURN OF THE LIVING DEAD
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●こんなお話

 墓地で働いてる青年がいて、同僚のおじさんが「ここに軍が置いて行ったゾンビがある」とドラム缶に入ってるゾンビを叩いたら、ガスが噴出してゾンビが復活して大パニックな話。

●感想

 医療用品倉庫で働くバートは、新人フレディに対し、かつて軍が誤って発送した死体をこの倉庫で極秘に保管しているという話を自慢げに語る。倉庫の地下には「トライオキシン245」と記された金属製タンクが並べられており、バートはその安全性を示すため、軽率にもタンクを叩いてしまう。その衝撃で密閉が破れ、有毒ガスが倉庫内に噴き出す。

 ガスを直接吸い込んだフレディは激しい体調不良を起こし、同時に保管されていた死体が動き出す異変が発生する。バートは社長のフランクを呼び出し、三人は事態の深刻さに動揺する。証拠隠滅を図るため、彼らは蘇った死体を解体し、近隣で葬儀場を営むアーニーの焼却炉で処分することを決断する。

 死体は焼却されるが、トライオキシンを含んだ煙が大気中に拡散し、雨雲を形成する。その後、化学物質を含んだ雨が街一帯に降り注ぎ、墓地の土に浸透することで、埋葬されていた無数の死体が次々と蘇り始める。

 一方、フレディの恋人ティナは仲間たちと墓地で騒いでいたが、蘇ったゾンビたちに襲われ、逃走の最中に仲間は次々と殺害されるかゾンビ化していく。ゾンビたちは従来の映画とは異なり、銃や打撃では完全に倒すことができず、知性を持ち、人間の脳を食べることで死体としての苦痛を和らげる存在として描かれる。

 倉庫と葬儀場に立てこもったバートたちは、切断や焼却で対抗するが、焼くことでさらにトライオキシンが拡散するという悪循環に陥る。フランクとフレディは次第に自らの身体が腐敗していくことを自覚し、やがて自分たちもゾンビとして生き続ける存在へと変化していく。

 救急隊や警官が到着するたびにゾンビに襲われ、事態は制御不能となる。最終的にバートは軍へ連絡を取り、軍は過去の過失を隠蔽するため、街全体を核攻撃で消滅させるという決断を下す。核爆発によってゾンビと街は消滅したかに見えるが、爆発によって生じた雨雲が再びトライオキシンを含む雨を降らせ、同じ惨事が起きるかもというところでおしまい。


 コメディ要素が非常に強く、従来のゾンビ映画で作られてきたルールが一切通用しない点がとても印象的でした。頭を破壊しても止まらず、全力疾走で追いかけてくるゾンビたちは、笑いと恐怖を同時に突きつけてきます。

 タールマンやオバンバといったゾンビ一体一体にキャラクター性が与えられている点も楽しく、単なる脅威ではなく、存在そのものが強い印象を残します。ゾンビが増殖していく中で、中年男性たちが右往左往しながら必死に対処する姿も見応えがあり、極限状態では年齢や立場を問わず必死になるという描写が面白く感じられました。

 全編を通して登場人物もゾンビも悲鳴を上げ続けるため、観ている側もかなりハイテンションな体験になりますが、その分、90分間のサバイバル劇としての密度は高いです。ホラーと笑いのバランスが絶妙で、ゾンビ映画の枠を広げた一本として、今見ても強い個性を放っている作品だと感じました。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2016/01/30 DVD 2026/01/31 U-NEXT

監督ダン・オバノン 
脚色ダン・オバノン 
原案ルディ・リッチ 
ジョン・A・ルッソ 
ラッセル・スタイナー 
出演クルー・ギャラガー 
ジェームズ・カレン 
ドン・カルファ 
トム・マシューズ 
ベヴァリー・ランドルフ 
ジョン・フィルビン 
ジュエル・シェパード 
ミゲル・ヌネス 
ブライアン・ペック 

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