映画【バケモノの子】感想(ネタバレ)

bakemono
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●こんなお話

 バケモノの世界でイチバンになりたいバケモノと人間の世界で独りぼっちの子どもが疑似親子になる話。

●感想

 細田監督らしい綺麗な描写はさすがで、渋谷の街並みを見ているだけで楽しい気持ちになるのは素晴らしい作家性だと思います。そしてそれと対比してのバケモノの世界の街並み。

 けどお話のほうはだいぶ説教くさくて、エンタメとしての躍動感が感じられなくてただただ辛かったです。強くなりましょう。勉強しましょう。夢を持ちましょう。というのが宗教映画のように描かれる印象で見てて、その考えをただただ押しつけられる感じなのでその考えを肯定できないといけないのか、と苦痛なアニメーションでした。

 そもそもバケモノの世界と人間の世界の行き来はどうやってるのかとかもわからないし、主人公はバケモノの世界で育って人間の勉強ができないので、それを勉強していくということをしますが。カタキ役の人間は赤ちゃんからバケモノの世界で育ったのに、人間の本が読めたりするのが首をかしげてしまいました。

 肝心の主人公親子の交流と別れという王道のやりとりも驚くほど淡泊かつ高速で過ぎていくので、全くエモーションを動かされることはなかったです。

 クライマックスの戦いも渋谷が大爆発しているのに軽傷者しかいなってどういうことなんだろう? リリーフランキーさんや大泉洋さん演じるバケモノとかずっと主人公の隣にいますが、彼らは何をしているのか? とか気になってしまう映画でした。

☆☆

鑑賞日: 2015/07/12  イオンシネマ多摩センター  2017/04/02 NETFLIX

監督細田守 
脚本細田守 
原作細田守
出演(声)役所広司 
宮崎あおい 
染谷将太 
広瀬すず 
山路和弘 
宮野真守 
山口勝平 
長塚圭史 
麻生久美子 
黒木華 
津川雅彦 
リリー・フランキー 
大泉洋 

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