●こんなお話
スーパーマーケットにいろんな人たちがいて、強盗が起きてる最中に地震来てからの津波でスーパーに閉じ込められちゃってどうすべかと思ってたらそこに人食い鮫が現れててんやわんやの話。
●感想
ライフセーバーである主人公が恋人と海辺でいちゃついている最中、恋人の兄が突然サメに襲われて死亡するというところから幕を開けます。この悲劇をきっかけに、主人公と恋人は別れ、主人公はライフセーバーの職を辞めてスーパーマーケットで働くようになります。
物語は12か月後に飛び、舞台はスーパーマーケットの日常へと移ります。そこには、パワハラ気味の強圧的な店長や、万引きで捕まった娘を迎えに来た警官が実は父親であるという人間模様、オタク青年を小馬鹿にする“イケてるカップル”など、さまざまなキャラクターが登場します。
ある日、主人公が勤務中に元恋人と再会しますが、彼女にはすでに新しい恋人ができており、ぎこちない空気が流れます。そんな中、スーパーマーケットに2人組の強盗が侵入し、緊張感が高まったその瞬間、巨大な津波が街を襲い、一帯は水没。登場人物たちは水浸しの店内で棚に登って避難するなど、サバイバル状態へと突入します。
地下では、イケてるカップルとオタクが浸水に巻き込まれピンチに。さらにはサメまでもが店内に現れ、上へ上へと逃げようとする展開が続きます。地下では車内にいたカップルがサメに狙われ、オタクが勇敢にも囮となってふたりを助けようと奮闘します。
一方、地上でもサメの脅威は続き、漏電の危険が生じたため、ヒロインの現在の恋人が自作の防護スーツをまとって電源室に向かい、電源をオフにすることに成功しますが、直後に溺死してしまいます。天井のダクトから脱出しようとするも、店長がサメに噛まれて命を落とすなど、次々と犠牲者が出る中、サバイバルが続きます。
終盤、主人公が地下に降りてパトカーからショットガンを回収し、サメを撃退。また、改心した強盗が電源を操作し封鎖された出口を爆破して脱出口を作り、最終的に主人公がテーザー銃で最後のサメを倒しておしまい。
オープニングの津波シーンは迫力満点で、視覚的にも衝撃的なツカミとなっていました。施設内に閉じ込められた人々が脱出を試みる中で、突如現れる人食い鮫の脅威によって次々と襲われていく展開は、ホラーとサバイバルの緊張感を高めていました。
本作はB級ジャンル映画ながらもおふざけ要素が抑えられており、比較的真面目に作られている印象です。サメの描写も迫力があり、見応えは十分にあります。ただし、開始から約25分で非日常の状況に突入して以降は、「水に落ちる→サメが来る→高所に逃げる」の繰り返しが多く、やや単調に感じられる部分も否めません。
敵がサメだけという構成のため、殺され方のバリエーションが少なく、展開に変化が乏しい点は少し残念に思いました。強盗の存在をもっと効果的にストーリー展開に組み込めば、より深みのある作品になったかもしれません。
とはいえ、全体としては90分間テンポよく進み、エンタメとしてしっかり楽しめる作品でした。サメ映画好きやパニックスリラーのファンには十分おすすめできる一本です。
☆☆☆
鑑賞日:2014/02/15 DVD 2023/08/11 Amazonプライム・ビデオ
監督 | キンブル・レンドール |
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脚本 | ラッセル・マルケイ |
ジョン・キム |
出演 | ゼイヴィア・サミュエル |
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シャーニ・ヴィンソン | |
フィービー・トンキン | |
マーティン・サックス | |
アリス・パーキンソン | |
ジュリアン・マクマホン |