●こんなお話
拝一刀が刺客に追われる日々だったり依頼を受けて公儀護衛人の三兄弟と戦ったりする話。
●感想
主人公は今日も幼い大五郎を連れて旅を続けていた。そこへ刺客が襲いかかるが、見事に撃退。しかしその背後では、柳生烈堂の差し金で動く刺客集団が密かに次の手を企んでいた。今度は女性だけで構成された刺客集団が動き出す。彼女たちは自分たちの実力を示すため、同じく柳生から命を受けた男性刺客集団の一人の凄腕を襲撃し、その体をバラバラに切断。自分たちこそが選ばれし刺客であると誇示する。
女性の刺客たちは次々と主人公に襲いかかるが、主人公はそのたびに冷静に対処して返り討ちにする。しかし、さすがの主人公も疲弊し、ついには倒れ込んでしまう。そばにいた大五郎が必死に看病する姿が切ない。
その隙を突いて刺客集団は大五郎を拉致。主人公が目を覚ますと、大五郎の姿がない。怒りと執念に突き動かされ、主人公は刺客の元へ乗り込み、大五郎を救出しながら刺客たちを全滅させる。
一方で、主人公はとある藩からの暗殺依頼を受けていた。染め物事業を巡る利権争いが背景にあり、ターゲットには公儀に仕える護衛人の三兄弟がついている。船上で三兄弟が浪人たちを退けているところに主人公が現れ、激突。その最中に船が炎上し、混乱の中で主人公は脱出する。
そして物語は砂丘の決戦へ。主人公と公儀護衛人の弁天来三兄弟がついに全面対決。個性の強い三兄弟との死闘の末、主人公はすべてを倒し、標的を暗殺。無事に依頼を果たし、旅は続けておしまい。
冒頭から緊張感の連続。虚無僧が襲撃してくる場面では、一人があえて犠牲になり刀を封じ、次の刺客が背後から飛び出してくるという奇抜な戦法が展開されます。攻撃のバリエーションが豊富で飽きなかったです。
クライマックスの三兄弟との戦いでは、斬撃で頭部が真っ二つになるなどインパクトも強烈で。「わしの首が鳴いている。これが虎落笛か」といった印象的すぎるセリフも飛び出し、忘れがたい名場面がある1作でした。
☆☆☆☆
鑑賞日:2009/01/17 DVD 2023/08/19 DVD
監督 | 三隅研次 |
---|---|
脚本 | 小池一雄 |
原作 | 小池一雄 |
小島剛夕 | |
製作 | 勝新太郎 |
出演 | 若山富三郎 |
---|---|
松尾嘉代 | |
大木実 | |
新田昌玄 | |
岸田森 | |
小林昭二 | |
富川昌宏 | |
鮎川いづみ | |
水原麻紀 | |
東三千 | |
笠原玲子 | |
池田幸路 | |
正楠衣麻 | |
若山ゆかり | |
三島ゆり子 | |
松本克平 | |
江波多寛児 | |
水上保広 | |
坂口徹 | |
国一太郎 | |
原聖四郎 | |
平沢彰 |