映画【世界の中心で、愛をさけぶ】感想(ネタバレ)

aiosakebu
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●こんなお話

 高校時代の恋愛の思い出を引きづる主人公がその当時の思い出と向き合って成長する話。

●感想

 高校時代にスポーツ万能で頭も良くて芸能関係者からも注目されるヒロインとすぐに恋に落ちる主人公がうらやましいです。
 2人が夕日の落ちる堤防で話し、佐野元春を聞きながら原チャリに乗って楽しそうに過ごす。もう付き合ってんだろ? と思ってしまいますが。その後、カセットテープで告白する2人。そっからまた無人島で仲良く過ごしたりして、楽しい2人を観ていると感情移入していきます。その後、病気になったヒロインとの交流もカセットで行い見舞いにいく主人公と一緒に不安になってしまいました。病院で仲良くなる男とかに嫉妬したりするのも理解できます。

 そして、篠田昇さんが作り出す映像美は素晴らしく130分間グイグイとひきつけられる映像でした。夏の蒸し暑さ、夏の夜の静けさ、におい、涼しさ、高校時代の映像を観ると見ている自分まで高校時代の体感時間に戻ってしまう感覚になるから不思議です。その感覚で、主人公たちが好きになっていく過程を見せられるので2人を応援したくなる気持ちでいっぱいでした。

 ただその後、オーストラリアに連れてく! と主人公は台風の中、病気で弱ったヒロインを連れ出しますが。本当に好きなら、台風の日に連れ出すか? と疑問に思ってしまいます。ヒロインも「飛行機大丈夫かな?」と言ってましたし。あれだったら、ヒロインが「オーストラリアに行きたい」と言って主人公は最初反対するけど、ヒロインの気持ちを理解して空港に行くという流れでないとおかしいと思います。そのため「助けてください! 助けてください!」のシーンも効果があまり感じられないように思えました。だってこんな台風の日に飛行機飛ぶわけないもの。と思ってしまいました。

 それに、柴咲コウさん演じる女性が、過去と現在をつなぐキャラクターとして登場しますが。ただ、偶然のつながりにしか見えずどんだけ偶然なんだと思ってしまいます。主人公を結ぶためのキャラクターとしてあまり意味がなかったように思えました。

 とはいえ、目のまで大切な人を弱っていくのに何も出来ない悲しさ苦しさ、そこからの再生を描いた面白い映画でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2012/05/19 DVD

監督行定勲 
脚色坂元裕二 
伊藤ちひろ 
行定勲 
原作片山恭一 
出演大沢たかお 
柴咲コウ 
長澤まさみ 
森山未來 
山崎努 
宮藤官九郎 
津田寛治 
高橋一生 
菅野莉央 
杉本哲太 
天海祐希 
木内みどり 
森田芳光 
田中美里 
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