映画【ああ爆弾】感想(ネタバレ)

Aa bakudan
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●こんなお話

 万年筆に爆弾を仕掛けたら、それがいろんな人にわたっていく話。

●感想

 開始1分の出だしから、一体この映画はなんなんだ! と思わせるパワーがビシビシと溢れてきて凄かったです。狂言、歌舞伎、浪曲、狂言、お題目、雅楽、ジャズと何でもかんでもぶちこんでいて、しかもそのどれもが勢いがあって洗練されていてまさにエンターテイメントとはこの映画のことを言うのだと思いました。

 いきなり能狂言から始まる映画なんて他に観たこと無いです。しかも、流れと全く関係なく銀行員たちがそろばんを持って歌いだすところは爆笑必至で最高でした。主人公の同級生で運転手の沢村いき雄がお金を貯めていて「三百万っ三百万っさーんびゃーくまんっ!」という声が挟まったりするのも笑えます。一体、あの発想はなんなのか?

 話もヤクザの親分が自分の組をのっとられて、その男に万年筆爆弾やゴルフボール爆弾を作るけど。なんやかんや自分のもとへ戻ってきてしまう。というドタバタをテンポよく見せてくれて面白いです。

 画面の構成、光の使い方、カットの割り方。それらにもこだわりがあって作られていて、こんな映画をなかなか観ることがないので引き込まれて90分楽しめる映画でした。

 惜しむべくは、最後のほうはほとんど伊藤雄之助さんが出てこなくなってしまうのが個人的に残念でした。とはいえ、中谷一郎さんの落選からのフィーバーは凄かったです。爆笑してしまいました。

☆☆☆☆☆

鑑賞日:2012/05/29 DVD

監督岡本喜八 
脚本岡本喜八 
原作コーネル・ウールリッチ 
出演伊藤雄之助 
高橋正 
越路吹雪 
砂塚秀夫 
中谷一郎 
沢村いき雄 
本間文子 
重山規子 
北あけみ 
天本英世 
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