映画【ある殺し屋】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 表は板前、裏では凄腕の殺し屋の主人公がヤクザに殺しを依頼されて仕事をこなしていく話。

●感想

 冒頭から青く暗い映像がカッコよくて日本じゃないかのような雰囲気が最高にカッコいいです。市川雷蔵さまのただずまいのカッコよさも抜群でした。主人公がアパートを借りるところから始まり、この男は何者で何をしているんだろう? という疑問が生まれて、そこから回想になる面白さ。

 板前として働く主人公の元にヤクザから敵対するヤクザの殺しを依頼されて、実行するまで。そこでの釘を首にぶっ刺すという殺しが鮮やかでした。その腕前に惚れたヤクザが弟分にしてくださいと言われ、主人公についてまわる女性と3人でヤクザの麻薬を奪おうと画策するけど、弟分と女性は主人公を騙して麻薬を横取りしようとする。
 その流れを主人公との出会いとかを回想に挟んでいくトリッキーな構成が興味をひかれるものでした。映画の進行とともに目的がわかっていく面白さ。

 特攻隊の生き残りで淡々と仕事をこなしていく主人公。生死など関係のないような雷蔵さまの表情がカッコいいです。まさにニヒル。
 弟分の成田三樹夫さんに野川由美子さんの身のこなしっぷりも笑えました。自分の欲のみに生きる女性。

 裏切ろうとした2人を簡単に許して分け前を与える主人公。主人公に言われた台詞をそのまま言う成田三樹夫さんの気持ちもわかって、自分も雷蔵さまに弟子入りしたくなる映画でした。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2014/12/26 DVD

監督森一生 
脚色増村保造 
石松愛弘 
原作藤原審爾 
出演市川雷蔵 
野川由美子 
成田三樹夫 
渚まゆみ 
千波丈太郎 
松下達夫 
小林幸子 
小池朝雄 
伊達三郎 
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