映画【ワイルド・スピード EURO MISSION】感想(ネタバレ):圧巻のアクション連続!高速道路や滑走路で繰り広げられる壮大な追跡劇

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●こんなお話

 犯罪王に主人公たちファミリーが立ち向かう話。

●感想

 元イギリス特殊部隊出身の窃盗団が、国家の重要システムを24時間停止させるチップの強奪を企てる。FBI捜査官は、彼らに恩赦を条件に協力を依頼し、チームは一致団結して作戦に挑むことになる。物語は、個性豊かなメンバーたちが集い、それぞれの役割を果たしながら事件に立ち向かう姿を描く。

 彼らは悪党をあえて泳がせ、敵のアジトへ突入するが、予想通り爆破に巻き込まれ激しいカーチェイスが展開される。ホッケーのパックのような武器を使った攻撃で車は横転し、主人公の恋人が敵チームにいるという複雑な関係の中、敵味方入り乱れる緊迫の戦いが続く。主人公の仲間たちは刑務所に潜入して情報を集めたり、監視カメラの映像を押さえたり、敵に関わった人物を巧みに脅迫しながら一歩ずつ前進していく。銃撃戦では敵が倒れるものの、しぶとく生き残るカタキ役の存在感が際立つ。主人公の恋人もまた、そのカタキ役に対して疑念を抱いている様子。

 スペインのNATO基地からパーツを奪い取ろうとするカタキ役たちとの再びの追跡劇では、戦車まで投入される豪華なアクションが見られる。追い詰めたと思った矢先、恋人が捕らえられてしまい、チームは逃走を余儀なくされる。飛行場では激しい追跡が繰り広げられ、飛行機の中で殴り合いの乱闘が勃発。離陸を阻止しようとした激戦の末、爆発が起き、物語は一時的な平穏を迎え、最後は皆でバーベキューを楽しむシーンで締めくくられる。主人公は記憶を失っていた恋人と再び結ばれるが、最初に抱き合っていた恋人は警察に戻ることを選び、やや複雑な感情を残した終わり方となっている。

 これまでのシリーズを追ってきた方にとっては、仲間たちが次々に集まってくる様子だけで高揚感が高まる内容だと感じられました。裕福な生活を謳歌する彼らの姿は見ていて心地よく、見どころの一つと言える。特に敵役の紹介シーンで繰り広げられる爆破や、ロンドンの街を舞台にしたカーチェイスは迫力満点で、主人公たちが翻弄されるアクションは圧倒的な臨場感に満ちていました。多数の車両が登場するため、車に詳しい方なら、その走行シーンだけでも十分に楽しめると思います。

 高速道路でのNATO軍からの強奪を狙ったカーチェイスは、スケールの大きさが際立ち、まるで数千人が巻き込まれたかのような荒々しい展開が勢いよく描かれています。クライマックスとなる滑走路でのカーチェイスは、主人公を中心にチームが連携しつつ同時進行で進む迫力のシーンだ。惜しむべきは夜のシーンで動きがやや見えづらかった点が少し残念。

 物語のメインである窃盗団追跡の展開は最後まで興味深く続くが、中盤から挿入される記憶喪失した元仲間とのシークエンスが挟まれ、その流れがやや停滞してました。回想を多用し説明的な展開が続くため、物語のテンポに緩急が生まれ、集中力が散ってしまうことがあったり。しかしながら、アクションの中では車の知識が乏しい筆者にとって、肉弾戦が最も盛り上がる瞬間でした。登場人物たちはあり得ないジャンプやジャンピングヘッドバットを繰り出し、敵を圧倒していく。無茶をしながらも観客を楽しませようとする作り手の熱意が伝わってくるものでした。

 そして、冒頭で抱き合っていたドミニクの恋人が、元恋人の登場でそちらに去ってしまう展開は少し残念に感じられ、もう少し丁寧に扱われていても良かったのではと考えさせられた作品でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2013/07/17 TOHOシネマズ南大沢  2015/02/23 Blu-ray 2023/05/27 Amazonプライム・ビデオ

監督ジャスティン・リン 
脚本クリス・モーガン 
出演ヴィン・ディーゼル 
ポール・ウォーカー 
ドウェイン・ジョンソン 
ミシェル・ロドリゲス 
ジョーダナ・ブリュースター 
タイリース・ギブソン 
ガル・ギャドット 
サン・カン 
ルーク・エヴァンス 
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