映画【カンフー・ハッスル】感想(ネタバレ):笑いと驚きのギャップが光るカンフー映画

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●こんなお話

 1930年代の上海みたいなところで貧困街に住む人たちとギャングたちがカンフーで戦う話。

●感想

 物語の舞台は、貧困地区にあるアパートの団地。そこにはさまざまな住民の方々が暮らしており、ある日、主人公のチンピラが悪事を働くことを夢見てその団地にやってきます。主人公は住民たちを脅そうと試みますが、実は住民の方々が皆鍛え上げられており、強いです。

 やがてギャングの幹部の一人が団地の住民に倒されるという事件が起こり、多数のギャングが団地に押し寄せます。女性や子どもが危険にさらされる場面では、三人の武術の達人が現れ、ギャングを撃退する。

 しかしギャングのボスは琴を操る殺し屋を雇い、三人の達人を殺害させてしまいます。さらに、戦いを禁じていた大家さん夫婦が殺し屋に立ち向かい、見事撃退するものの、ギャングは主人公に刑務所にいる凶悪犯の脱獄を条件に仲間入りを持ちかけます。

 脱獄した男もまた武術の達人であり、ギャングのカジノに現れ大家さん夫婦と激しい戦いを繰り広げます。ところが、主人公が間違って脱獄犯を殴ってしまったことで、主人公も半殺しの重傷を負います。大家さん夫婦に担がれて脱出するものの、主人公は驚異的な回復力を発揮し、次第に自らの能力に目覚めていきます。

 最終的には、主人公がギャングの子分たちを撃退し、脱獄犯を倒すことに成功します。物語は主人公が子ども時代から知る女性と共にお菓子屋さんを開いて平和に暮らす姿でおしまい。

 本作は無法地帯のような世界観を持ちながらも、平和に暮らす貧困地区の団地住民の人情や絆を丁寧に描いています。特に、見た目は弱そうなおじさんおばさんが実はとても強いというギャップが面白さの大きなポイントであり、そのユーモアと驚きが物語を引き立てています。

 また、カンフーシーンはまるで漫画のような大胆な動きを本気で演じており、役者さんたちの迫力あるアクションは見応え十分でした。

 ただ、話の構成上、主人公が物語に深く絡むのが後半の終盤に近いため、それまでは主におじさんおばさんのカンフーシーンを眺めるだけの時間が続き、若干飽きてしまう方もいるかもしれません。主人公が覚醒し改心する過程も少々わかりづらく感じられました。

 全体の約半分が戦闘シーンで占められているため、戦いが苦手な方やテンポを重視する方には長く感じられるかもしれません。99分という上映時間でもやや長めに感じました。

☆☆☆

鑑賞日: 2015/02/25 Hulu 2024/09/06 U-NEXT

監督チャウ・シンチー 
脚本チャウ・シンチー 
ツァン・カンチョン 
チャン・マンキョン 
シン・フオ 
出演チャウ・シンチー 
ユン・ワー 
ユン・チウ 
ブルース・リャン 
ドン・ジーホワ 
チウ・チーリン 
シン・ユー 
チャン・クォックワン 
ラム・シュー 
ティン・カイマン 
ラム・ジーチョン 
ジア・カンシー 
フォン・ハックオン 
フォン・シャオガン 
ホアン・シェンイー 
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