映画【エアベンダー】感想(ネタバレ):壮大な四大元素ファンタジーが始動!映像美に魅せられる冒険の幕開け

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●こんなお話

 いろんな能力を持つ国の人たちが争う話。

●感想

 水の国の人々が、氷の中から少年を発見する。彼を探してやってきたのは炎の国の兵士たち。少年は連れ戻されそうになるが、彼らの手を逃れ、逃亡を開始する。道中、土の国では住民たちが炎の国に支配されており、少年の行動がきっかけで反乱が起こる。主人公の少年は、風・水・土・火すべての力を操れる存在のはずなのに、今はまだその力を使いこなせず、旅をしながら修行することになる。

 やがて氷の国へとたどり着いた少年一行。そこへも炎の軍が侵攻してきて、各国が巻き込まれる戦乱へと発展していく。一方、炎の国の内部でも権力争いが起こり、内ゲバのような状態に。混乱の中、主人公がついに覚醒し、壮大なスケールの大津波を起こす。その力に圧倒された人々が主人公にひれ伏して物語はおしまい。

 映像面は見ごたえたっぷり。地・水・火といった自然のエネルギーを操るシーンは迫力があって、特に中盤の能力者たちが隔離されている描写や、それに対抗する戦いの場面は、スローモーションと長回しを駆使した見事な演出で印象に残りました。水がゆったりと舞い上がるシーンや、それをコントロールする際の太極拳のような動き、役者の体の使い方も美しくて引き込まれます。

 ただし、物語自体は分かりにくい印象が強いです。誰と誰が対立しているのか、各国の関係性があまり説明されないため、観ていて混乱してしまうものでした。炎の国が敵という構図はありますが、その中でも内輪揉めがあり、どこに感情移入すればいいのか分からなかったです。主人公の少年も常に困った顔をしていて、カリスマ性に欠けました。氷の国のお姫様と仲間のお兄ちゃんが出会った瞬間にナレーションで「恋に落ちた」と言われても、描写が浅くて感情が追いつかず、唐突な印象を受けました。

 展開がとにかく早く、人物関係や世界観が深まる前に場面がどんどん切り替わってしまうため、気持ちが追い付かないまま進んでしまいました。それでも、これはあくまで物語の序章。全体の壮大なストーリーの始まりとしての1作目という位置づけで、今後どう続いていくのか気になりますし、続きを観ないと全体像がつかめなさそうだという意味では、続編への期待が残る作品でした。

☆☆

鑑賞日: 2016/01/10 NETFLIX 2024/08/27 U-NEXT

監督M・ナイト・シャマラン 
脚本M・ナイト・シャマラン 
出演ノア・リンガー 
ニコラ・ペルツ 
デヴ・パテル 
ジャクソン・ラスボーン 
ショーン・トーブ 
アーシフ・マンドヴィ 
クリフ・カーティス 
ジェシカ・ジェード・アンドレス 
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