映画【フレンチアルプスで起きたこと】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 スキーのリゾート地で家族団らんしてたら、お父さんがこてんぱんにされる話。

●感想

 男が生物本来の生きようとする本能と人間として後天的植えつけられる弱いものを守るということ家族を守るのは当然ということの対立を面白おかしく見ることのできる映画でした。雪崩が起きて、家族を見捨てて逃げてしまったお父さんに奥さんショックを受けてひたすら友人の前とかでなじっていって、お父さんは「俺はそんな最低の人間なんだー」と認めるまでを描いていきますが。【男はかくあるべし】とか強い男像が根幹にある人がみるとただただ辛い映画だと思いました。

 オスは実際、生物としては危機的状況に陥ったら生きのびて他のメスに出会えばまだ子孫を残して、メスは実際子どもを守らないと子孫を残せないわけで。その本能と人間としての常識や価値観みたいなものは真逆なんだと教えてくれます。

 中盤まではひたすら食事のシーンで「この人は雪崩の時、家族を置いて逃げた」となじられ男としてのメンツを潰されていきます。2回も同じようなシーンがあって酷かったです。
またお父さんとしての見せ場が後半にありますが、あれはお母さんの芝居だったのか謎でした。危機的状況が終わったあと、しれっと歩き始めたりしてたのはいったいなんだったのか。そのあとも、ありえないバス運転手とか爆笑必至のダメダメっぷりも笑えました。

 笑える映画でしたが、間の取り方はヨーロッパ映画特有の長さで退屈を感じてしまいました。
 とはいえ、子役とかのお芝居があまりに自然でどうやって演出しているのか気になる映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2015/08/18  ヒューマントラストシネマ有楽町

監督リューベン・オストルンド 
脚本リューベン・オストルンド
出演ヨハネス・バー・クンケ 
リサ・ロブン・コングスリ 
クララ・ヴェッテルグレン 
ヴィンセント・ヴェッテルグレン 
クリストファー・ヒヴュー 

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