ドラマ【ジェン・ブイ シーズン2】感想(ネタバレ):教育の裏に隠された真実

Gen V Season 2
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●こんなお話

 新たに就任した学園長が人を操るので立ち向かう生徒たちの話。

●感想

マリー・モロー、ジョーダン・リー、エマ・メイヤー。秘密実験施設で、マリーはアンドレの犠牲によって外の世界へと逃げ延びた。だが、残された仲間たちは再び学園へ戻る。そこには、もはや以前の穏やかな日常はなかった。新たに着任した学部長サイファーが導入した教育方針は、「より強く、より支配的な能力者を作る」というもの。

 マリーは逃走の生活を続けていたが、仲間の説得により再び学園に戻る。キャンパスでは、心を読むケイトと怪力のサムなどがメディアに“英雄”として持ち上げられ、華やかな光を浴びていた。だが、その裏でマリーたちは「施設」での記憶に苦しみ、誰にも癒せない傷を抱えていた。

 学園の地下には、創設者トーマス・ゴドルキンが残した“オデッサ計画”が眠っていた。その中心には、マリーの持つ「血を操る力」があった。彼女は自分が生まれながらに“実験体”であったことを知り、ジョーダン、エマと共に真実を暴くため動き出す。

 サイファーによる模擬戦の授業は、すでに狂気の見世物と化していた。学生同士が本気で殺し合うその光景は、教育の名を借りた戦場そのもの。その中で、マリーたちは“学生”であることをやめ、“レジスタンス”として動き出す。

 一方、失踪したアンドレの父でありスーパーヒーロー“ポラリティ”は、息子の行方を追ううちに大学の裏側に潜む人体実験の存在を知る。ヴォート社に対する反乱の火が、静かに灯っていく。

 シーズン終盤、マリーたちは「オデッサ計画」の全貌を突き止める。その目的は、役に立たない能力者を間引くという残酷な選別だった。サイファーを操っていたのは、重傷を負って眠っていた創設者ゴドルキン。彼は人の心を操り、能力者同士を戦わせ、殺し合わせる狂気の支配者となっていた。

 マリーたちは血の力で、ジョーダンは変化する肉体で、エマは巨大化の能力で立ち向かう。ポラリティの援護も加わり、壮絶な戦いの末にゴドルキンを倒す。、スターライトの勧誘でマリーは仲間たちとともに、新たなレジスタンスの一員として歩み始めておしまい。

 相変わらず、激しいバイオレンスとブラックユーモアがこのシリーズの魅力を際立たせています。
序盤は主人公たちの目的が揃うまで少し間延びした印象もありましたが、学園長への反乱が始まってからは一気にテンションが高まり、時間を忘れて見入ってしまいました。
 シリアスな展開の中で、まさかの“お尻から人間が出てくる”能力が最後に役立つという意外な伏線回収もあり、笑ってしまいました。

 全体的にテンポがよく、シリーズとしての勢いを失わずに楽しめました。前シーズンよりも物語の広がりがあり、能力者社会の構造や政治の闇がより深く描かれていて、単なるスーパーヒーローものを超えた風刺性を感じました。ドラマとしても完成度が高く、次回への期待を自然に抱かせる見応えのある作品でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2025/11/04 Amazonプライム・ビデオ

監督スティーヴ・ボーヤム
出演ジャズ・シンクレア
リゼ・ブロードウェイ
マディ・フィリップス
ロンドン・ソア
デレク・ルー
エイサ・ジャーマン
ショーン・パトリック・トーマス
ヘイミッシュ・リンクレイター
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