映画【グラディエーターII 英雄を呼ぶ声】感想(ネタバレ):【ローマ剣闘士の新章開幕】前作の“あの息子”が戦う復讐劇!圧巻の動物バトルも必見!

Gladiator II
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●こんなお話

 ローマ帝国に捕まって剣闘士として戦いつつ自分が皇帝の血統ということでローマの夢をかなえようとする話。

●感想

 アフリカの地にて、ローマ帝国による侵略を受けた主人公は、妻と共に立ち上がりますが、上陸戦にて妻を討たれ、自身も捕らえられてしまいます。捕虜となった彼は、剣闘士としてコロシアムで戦うことを強いられることに。戦いの中で巨大猿に噛みついて撃退する姿を見た奴隷商人に目をつけられ、彼の所有物としてローマへと連れて行かれます。

 ローマでは、コロシアムでサイを操る無敵の剣闘士との壮絶な戦いに勝利し、一躍注目の存在に。ローマへ凱旋した将軍は、双子の若き皇帝に謁見しますが、彼らはサイコパス的な性格で、将軍も距離を感じます。将軍の妻は、前作の主人公の元恋人であり、かつて息子を辺境へ逃した過去の回想も描かれます。

 その後、将軍夫妻は双子皇帝に対するクーデターを画策しますが、密告によって計画が露見し、逮捕されてしまいます。一方、主人公は、妻を殺した将軍に復讐するため、戦い続けることを誓っています。

 奴隷商人は双子皇帝に気に入られ、側近として出世。将軍を処刑したい皇帝の命により、主人公との一騎打ちがコロシアムで実現します。激闘の末、主人公は剣を捨てて戦いを拒否しますが、将軍は弓で撃たれて命を落とします。その理不尽な死に対して、民衆は激怒し、暴動の気配が漂い始めます。

 最終的に、奴隷商人は双子のうち一人の皇帝を殺害し、生き残ったもう一人の皇帝に取り入ります。ところが、主人公が前作の主人公の息子であり、皇帝の血を引く存在であることが明らかになり、捕らえられていた母親の命をかけた戦いが始まります。

 剣闘士たちの反乱、民衆の蜂起、将軍の軍隊の侵攻などが一斉に展開し、奴隷商人は逃走。追いかけた主人公との一騎打ちで勝利した後、兵士たちを前にスピーチを行い、おしまい。

 オープニングでは前作の名シーンをアニメーションで再構成するなど、ファンにはたまらない演出があり、冒頭の戦闘シーンやコロシアムでのサイ・猿・サメといった動物との戦いは非常に盛り上がりました。

 ただし、物語はやや詰め込みすぎな印象も否めません。特にデンゼル・ワシントン演じる奴隷商人の出世ぶりは急展開で、観客がどう感情移入すべきか迷う部分も多く、主人公の目的や仇役が途中で曖昧になるため、カタルシスに欠ける場面がありました。

 双子の皇帝についても、序盤はインパクトがありましたが、物語が進むにつれキャラクターの深みが足りず、やや出オチの印象に。全体で2時間30分という長さは、密度のある展開の割には冗長に感じられる部分もありました。

 それでも、豪華キャストによる濃密な演技と、ローマの剣闘士文化を迫力ある映像で描いた本作は、前作ファンにも一見の価値がある仕上がりとなっていました。

☆☆☆

鑑賞日:2024/11/16 イオンシネマ座間

監督リドリー・スコット 
脚本デヴィッド・スカルパ 
ストーリーピーター・クレイグ 
デヴィッド・スカルパ 
キャラクター創造デヴィッド・フランゾーニ 
出演ポール・メスカル 
ペドロ・パスカル 
コニー・ニールセン 
デンゼル・ワシントン 
ジョセフ・クイン 
フレッド・ヘッキンジャー 
リオル・ラズ 
デレク・ジャコビ 
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