映画【ニンジャ・アサシン】感想(ネタバレ):忍者軍団と国際捜査官の死闘!

NINJA ASSASSI
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●こんなお話

 殺し屋集団の忍者たちと戦う離脱した忍者の話。

●感想

 冒頭は、酒場で酔っぱらっていたチンピラたちが、店主から語られる“恐ろしい忍者の噂話”を嘲笑しますが、直後にその忍者に襲撃され、文字通り手足が飛び散るほどの凄惨な殺害シーンからスタート。

 主人公は、ベルリンで平穏な生活を送っているかに見えましたが、日常の中で親しげに話しかけてきた女性が突如襲いかかり、壮絶な格闘戦となります。一方で、インターポールのような国際捜査組織の捜査官たちは連続殺人事件を追っており、その中の一人が“犯人は忍者ではないか”と主張しますが、同僚たちには半信半疑で受け止められ、軽くあしらわれている。

 物語中盤では、主人公が忍者軍団で育った過去が長めに描かれます。少年時代からの理不尽な訓練や過酷な体罰の数々、そして初めての暗殺任務の葛藤などが、繰り返される回想として挿入され、彼の苦悩と心の傷が描かれつつ。また、愛する女性忍者が軍団を離れようとして処刑されてしまう過去も明かされる。

 その後、捜査官と主人公は行動を共にするものの、捜査官の同僚の裏切りによって拘束される。しかし、捜査官たちの拠点が忍者軍団に襲撃され、凄惨な戦闘が繰り広げられる中で、再び命懸けの逃亡劇が始まります。

 主人公は重傷を負いながらも、忍者軍団に捕まり“里”へと連れていかれ、処刑されそうになりますが、捜査官たちの救出作戦により最終決戦へと突入。主人公はかつての兄弟弟子や親分と激しい死闘を繰り広げ、ついにはその因縁に決着をつけるクライマックス。

 本作の大きな魅力は、やはりそのバイオレンス描写で、首や腕が容赦なく切断され、鮮やかな血しぶきがペンキのように飛び散るスタイルは、スプラッターとスタイリッシュが融合した独特の世界観を作り出しています。刀、手裏剣、分銅といった伝統的な武器を駆使した忍者アクションも見ごたえがあり、特に近接戦闘のスピード感と殺陣の切れ味は圧巻でした。

 一方で、画面が非常に暗く、アクションシーンが見づらく感じる部分がありました。また、物語の半分が回想シーンで構成されているため、現在の展開とのつながりがぶつ切りに感じられ、観客としての没入感が途切れてしまう印象も否めません。

 主人公の心情や行動の変化もやや理解しづらく、なぜ捜査官を助ける決意を固めたのか、そしてなぜ再び忍者軍団と戦うことになったのかといった展開には、やや納得しづらい要素もありました。

 とはいえ、日本のアクションスターであるショー・コスギさんが多数登場しており、忍者映画の伝統を感じさせる作品であった点は、往年のファンにとって嬉しいポイントではないでしょうか。血しぶきと闇夜に躍る忍者たちの活劇を楽しみたい方にとっては、十分に魅力的な一作だったと思います。

☆☆

鑑賞日:2024/10/18 NETFLIX

監督ジェームズ・マクティーグ 
脚本マシュー・サンド 
J・マイケル・ストラジンスキー 
原案マシュー・サンド 
出演Rain 
ナオミ・ハリス 
ベン・マイルズ 
ショー・コスギ 
リック・ユーン 
ランドール・ダク・キム 
サン・カン 
スティーヴン・マーカス 
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