●こんなお話
修道女がイタリアの修道院で邪悪な教会の陰謀に巻き込まれていく話。
●感想
冒頭、工事中の教会に神父がやってきて告解を始めた瞬間、頭上からステンドグラスが落下してくる衝撃のシーンから物語は始まる。
1971年のローマ。アメリカから修道女としてやってきた主人公は、現地の司祭に出迎えられて街を案内され、修道院に到着。修道院長から説明を受けた後、カルリータという少女と同室になる。しかしカルリータは心を閉ざし、奇妙な絵を描いて暴れたりすることから監禁されていた。
その後、主人公は壁にかけられた修道服が襲ってくる幻覚を見たり、同室の修道女とクラブへ行って男性と仲良くなるも、気がつけば記憶が途切れて自室に戻っていた。そんな中、カルリータに接近していた修道女が謎の自殺を遂げ、修道院はパニックに。
出産の場面を目撃して気を失ったり、ブレナン神父からカルリータには近づくなと警告を受け、出生のリストを調べてほしいと依頼される。やがて、カルリータが拷問を受けている場面を目撃し、彼女を救おうとするが、宣誓式の場でリストを盗もうとしたところで捕まり、監禁されてしまう。
若い神父の助けで脱出に成功し、ブレナン神父と共にリストの謎を追っていくと、カトリック内部にはキリストの再誕ではなく、反キリストの誕生を目指す一派が存在し、カルリータはその実験で唯一成功した子どもだと判明。しかも、主人公自身にも666のしるしがあると気づく。
堕胎を希望して医師のもとを訪れるも、車に追突されて強制的に出産させられ、双子が誕生。男児は教会に奪われ、母子ともに命を狙われるが、カルリータの助けで脱出。赤ん坊はアメリカ大使の養子として権力の中枢へ送り込まれ、物語は主人公のもとにブレナン神父が現れ「隠れるのは不可能だ」と告げ、「ダミアン」という名をつけておしまい。
雰囲気や宗教の不気味さはしっかり伝わってくるものの、ストーリーの展開はゆっくりで、幻覚やホラー描写ばかりが印象に残りました。特に出産シーンが長くてグロテスク。帝王切開の場面もあって、スクリーンから目を背けたくなるほどでした。悪魔側が勝利するという展開自体は興味深いですが、映画全体としてはテンポが悪く、退屈さが勝ってしまった1作でした。
☆☆
鑑賞日:2024/04/14 イオンシネマ座間
監督 | アルカシャ・スティーブンソン |
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脚本 | ティム・スミス |
アルカシャ・スティーブンソン | |
キース・トーマス | |
原案 | ベン・ジャコビー |
出演 | ネル・タイガー・フリー |
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ビル・ナイ | |
ソニア・ブラガ | |
ラルフ・アイネソン | |
タウフィーク・バルフム |