●こんなお話
ドラマシリーズ【ブレイキング・バッド】の最終シーズンのその後のジェシー・ピンクマンの話。
●感想
警察に追われるジェシーは、必死に追手を振り切りながら友人のもとへ身を寄せて一息つく。そこで彼の脳裏には、監禁されていた時の記憶がよみがえっていく。監禁していたトッドが彼を自宅に連れ出し、作業を手伝わせるのかと思いきや、そこには遺体が横たわっていた。ジェシーはその処理を強制され、さらに大金を見てしまったために人が殺されたことを知る。現在の時間軸では、ジェシーは車を裏業者に処分してもらおうとするが、警察の発信機が見つかり業者は慌てて逃走。友人たちはそんな彼を助け、逃走を続けさせる。
回想の中で、ジェシーは砂漠に遺体を埋める作業に同行し、チャンスを見て拳銃を手にするが、トッドの言葉に惑わされ結局は銃を手放してしまう。現在の時間軸では、トッドの家を訪れたジェシーが冷蔵庫の扉に隠された大金を発見する。しかしそこへ2人組の警官が現れ、銃で脅すも説得されて自首しようと考える。だが、彼らが偽の警官であると気づき、大金を山分けすることになる。その2人はかつてジェシーを監禁する牢獄を作った溶接業者の一味だった。
ジェシーは人消し屋と接触し、新しい身分を作ろうとするが、手持ちの金が1800ドル足りず拒否される。両親の家に忍び込み金を探すも見つからず、代わりに拳銃を手に入れる。溶接業者のもとへ向かい、足りない分だけ譲ってくれと頼むが相手にあしらわれ、最終的には決闘を挑まれる。ジェシーは銃撃戦の末に勝利し、大金を手に入れて再び逃走する。
物語の合間には、ウォルターとホテルで朝食をともにする回想シーンも挟まれ、過去と現在が交錯する。そしてラスト、ジェシーは新たな人生を求めてアラスカへ向かう旅路に立つ。
ジェシーを助ける友人たちが車を隠したり、髪型のアドバイスをしたりする姿が印象的で、本当に良き友人に支えられているのだと胸が熱くなりました。彼らが彼の未来を願って手を差し伸べる場面は涙を誘うものがあります。映像も美しくスタイリッシュで、『ブレイキング・バッド』を追いかけてきた身としては、ジェシー・ピンクマンのその後を見届けられることが感慨深く、とても満たされる時間でした。
ただ、終盤の溶接業者との決闘は、ジェシーがどうして勝つことができたのかが映像から十分に伝わりにくく、彼の銃の腕前に説得力が持てなかった点はやや気になりました。もう少し納得できる描写が欲しかったです。
とはいえ、この作品はやはり『ブレイキング・バッド』を見ていることが前提にあるスピンオフ的な位置づけであり、シリーズの後日譚としてファンにとっては嬉しい贈り物のような一本だったと思います。
☆☆☆☆
鑑賞日:2022/11/28 NETFLIX
| 監督 | ヴィンス・ギリガン | 
|---|---|
| 脚本 | ヴィンス・ギリガン | 
| 出演 | アーロン・ポール | 
|---|---|
| ジェシー・プレモンス | |
| クリステン・リッター | |
| チャールズ・ベイカー | |
| マット・ジョーンズ | |
| スコット・マッカーサー | |
| スコット・シェパード | |
| トム・バウアー | |
| ロバート・フォスター | |
| ジョナサン・バンクス | |
| ブレンダン・セクストン3世 | |
| ブライアン・クランストン | 

 
  
  
  
  
