映画【ジュラシック・ワールド 新たなる支配者】感想(ネタバレ):恐竜と人類の共存を描く最終章

JURASSIC WORLD DOMINION
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●こんなお話

 食糧危機をあおろうとする巨大企業に忍び込んだり、誘拐された人を救おうとする話。

●感想

 イスラ・ヌブラル島の火山噴火によって解き放たれた恐竜たちは世界各地へと拡散し、都市部や自然保護区、農村地帯などさまざまな場所で人間と同じ空間に存在するようになる。各国では恐竜による事故や被害が頻発し、恐竜の密猟や違法取引も横行する状況となっていた。その裏で、恐竜研究と保護を名目に掲げる巨大企業バイオシン社が、世界中の恐竜を自社の管理下に集める計画を進めていた。

 オーウェン・グレイディとクレア・ディアリングは、山間部の人里離れた場所で生活しながら、14歳になったメイジー・ロックウッドを保護している。メイジーは人間のクローンとして誕生した存在であり、遺伝子操作に関する重要な秘密を体内に持っていた。オーウェンはかつての相棒であるヴェロキラプトルのブルーと再会し、ブルーが自らの子であるベータを育てていることを知る。

 ある日、武装した集団が現れ、メイジーとベータが同時に誘拐される。誘拐犯は両者をバイオシン社に引き渡す目的で行動しており、オーウェンとクレアは二人を取り戻すため、闇の恐竜取引が行われているマルタへ向かう。現地では恐竜を使った闘技や違法売買が行われており、オーウェンたちはCIAの協力を得ながら誘拐犯を追跡する。

 一方、エリー・サトラー博士は、世界各地で発生している巨大イナゴによる農作物被害に違和感を覚え、調査を進める中でバイオシン社が関与している可能性に辿り着く。サトラーはアラン・グラント博士、そしてバイオシン社内部で働くイアン・マルコム博士と合流し、イナゴが恐竜DNAを利用して遺伝子操作されている事実を突き止める。

 オーウェンとクレアはバイオシン社の恐竜保護区へと辿り着き、そこでメイジーとベータが拘束されていることを知る。施設内では巨大イナゴの焼却処分が試みられるが、制御に失敗し、イナゴが施設外へ逃走して森林火災を引き起こす。混乱の中で恐竜たちが暴走し、施設全体が崩壊状態に陥る。

 バイオシン社の最高責任者ルイス・ドジスンは混乱に乗じて逃走するが、避難トンネルの中でディロフォサウルスに襲われ命を落とす。オーウェンとクレアはメイジーとベータを救出し、旧シリーズの博士たちと合流する。メイジーは自身の遺伝子が巨大イナゴ問題を解決する鍵であることを理解し、ヘンリー・ウー博士と協力して遺伝子改変の修正に必要な情報を提供する。

 その後、バイオシン社の違法研究と隠蔽行為は公表され、恐竜たちはドロミテ山脈の保護区で正式に管理されることになる。オーウェンはベータをブルーの元へ返し、親子の再会が果たされる。人間と恐竜が同じ世界で生き続ける現実を受け入れ、それぞれが新たな生活を続けていく様子で締めくくられておしまい。


 恐竜が人類社会に完全に入り込んだ後の世界を描こうとする意欲作であり、シリーズ最終作として非常に多くの要素を詰め込んだ作品だと感じました。恐竜との共存というテーマ、クローン技術の倫理、巨大企業の暴走と内部告発など、扱っている題材は多岐にわたります。

 旧シリーズの主要キャラクターと新世代の主人公たちを同時に動かす構成はファンとして嬉しい反面、物語の焦点が分散してしまい、展開のテンポが緩く感じられる場面もありました。特に序盤から中盤にかけては、誘拐事件が本格的に動き出すまでに時間がかかり、物語の推進力が弱く映る部分があったと思います。

 アクション面では恐竜の種類や登場回数は豊富ですが、恐竜が登場しては混乱が起き、偶然助かるという展開が繰り返される印象があり、緊張感やドラマ性の積み重ねはやや控えめでした。一方で、ヘンリー・ウー博士の物語が最終的に重要な役割を果たす構成はシリーズ全体を振り返る意味でも印象に残りました。

 全体としては、恐竜映画としての派手さよりも、シリーズ全体を総括するための人物配置や設定整理に重きを置いた一本であり、長年続いた物語に区切りをつける作品として受け取ると納得できる内容だったと思います。

☆☆☆

鑑賞日:2022/07/31 シネマサンシャイン平和島 2026/02/08 WOWOW

監督コリン・トレボロウ 
脚本エミリー・カーマイケル 
コリン・トレヴォロウ 
ストーリー原案デレク・コノリー 
コリン・トレヴォロウ 
製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ 
出演クリス・プラット 
ブライス・ダラス・ハワード 
ローラ・ダーン 
ジェフ・ゴールドブラム 
サム・ニール 
ディワンダ・ワイズ 
マムドゥ・アチー 
BD・ウォン 
オマール・シー 
イザベラ・サーモン 
キャンベル・スコット 
ジャスティス・スミス 
スコット・ヘイズ 
ディーチェン・ラックマン 
ダニエラ・ピネダ 
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