●こんなお話
1980年のテキサスでメキシコにいる子供を連れてきてほしいと頼まれたおじいちゃんが現地の人たちと仲良くなったり老いらくの恋をしたりする話。
●感想
車を運転する主人公。職場につくと遅刻だかで仕事をクビになってしまう。1年後の1980年、家に帰ると家賃とかをお世話してくれた男から「メキシコにいる元妻のもとから自分の息子を連れてきてほしい」と頼まれ、お金のこともあるし断ろうとするけど、結局ドライブしていくことに。
ここの流れがボケっとしてしまって、この頼む男が自分で行かないのは何でなんだろう? 1980年のメキシコの子供はロデオスターに憧れるものだろうかと飲み込みにくい序盤でした。メキシコに行って
すぐに元妻の豪邸にたどり着いて話し合いをするけど「息子はモンスター」みたいな怖いことを話す元妻。彼女の話から闘鶏城にいるかもと言われ行ってみると普通にいるという。そして連れてこうとするけど断られ、元妻のもとに再び行くとなぜか元妻さんは主人公を誘惑するという。断ったら「恥かかすのか」とブチ切れられてメキシコから出てけと言われて出ていく。
帰りの車でいきなりさっきの少年が勝手に乗り込んでいて「テキサスに連れてけ」「いや連れて行かな」という問答があったり。このときに主人公が少年を乗せようとしないのとかもちょっとわからなくて、最初の依頼よりも元妻との約束を優先させる理由とかもわからなくて入り込めなかったです。
あとは本筋で主人公と少年の旅。当たり前のように車両窃盗をする主人公たち。最後に盗むやつとか地元の人たちと仲良くなってたからお願いとかすればいいものを普通に「よしこれにしよう」と乗り込んでエンジンをかける価値観。
あとは元妻の追手が来たり地元の警官から怪しまれたりしつつ、車が壊れたので立ち寄った街で未亡人との安い【マディソン郡の橋】的な流れになるのが驚きでした。そして動物愛護精神あふれるカウボーイ。
追われる恐怖みたいなものものんびりムービーになっていて、警察が追ってきたと思ったら車内を荒らされて袖の下を渡して終わり、だったり。元妻の追手も怖い感じで登場したと思ったら、オマヌケな行動で2度も逃げられたり。監督に誰も「監督すいません、僕、頭悪すぎないですか?」と意見具申はやはりスター監督にはできないのかなと事情を察しないといけない映画でした。
主人公と少年の交流ものとしても感動するところもそれほどなく、少年は「お父さんもあんたも嘘つきだ」と言っていたのにメキシコ汚職警官から逃れて国境沿いに言ったら「ヒーズマッチョ」と闘鶏を主人公に手渡していい感じに立ち去るというのとかもどういう気持ちなんだろう? というシーンでした。というかお迎えに来ていたあの男性は誰? 状態でした。
とはいえレジェンド監督が現役で映画を撮影してくれているだけで有難い気持ちにならなければいけないのは理解して見て、イーストウッドが高齢者運転をしたりよろよろ歩いたり馬に乗っていたり土手みたいなところを登ったりしてケガしないかなと心配しながら敬老精神で見る映画でした。
☆☆
鑑賞日:2022/02/01 シネマサンシャイン平和島
監督 | クリント・イーストウッド |
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脚本 | ニック・シェンク |
N・リチャード・ナッシュ | |
原作 | N・リチャード・ナッシュ |
出演 | クリント・イーストウッド |
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エドゥアルド・ミネット | |
ドワイト・ヨーカム | |
ナタリア・トラヴェン | |
フェルナンダ・ウレホラ |