●こんなお話
皇帝を意のままに操っている董卓を倒そうとする連合軍の曹操や劉備たちの戦いの話。
●感想
後漢末期、皇帝の威光はすでに色あせ、朝廷では腐敗と私利私欲がはびこっていた。地方では大規模な黄巾の反乱が発生し、各地が混乱していた。その中で、劉備、関羽、張飛の三人は義兄弟として力を合わせ、戦場を駆け回りながら数多の敵をなぎ倒していく。しかし官位を持たない彼らは、一介の兵として軽んじられ、周囲からは嘲りを受けることも多かった。
一方、群雄が各地で力を伸ばし始めるなか、野心を抱く董卓が中央の権力を握り、都をその思うままに支配していた。その横暴に対し、曹操は諸国の志ある武将をまとめ、反董卓の連合を組織する。彼らは董卓を討ち、漢王朝の秩序を取り戻すべく兵を進める。
その頃、比類なき武を誇る呂布は董卓に仕え、無双の活躍を見せていた。戦場では圧倒的な強さと美しさを併せ持つ存在として目を引く一方、忠義と野望のあいだで揺れ続け、自分の行き場を見つけられずにいた。連合軍は呂布との対決を避けて通れないと判断し、知謀と兵力を結集しながら戦略を練り上げていく。
虎牢関での戦いでは、曹操の策と劉備ら義兄弟の結束が強さを見せる一方、董卓軍には呂布をはじめとする強者が立ちはだかり、激しい衝突が続く。呂布は連合軍が持つ力と信念に触れながらも、自身の立ち位置を見出せないまま戦いに身を置く。やがて劉備たちとの壮絶な一騎打ちを迎え、互いの力をぶつけ合う戦いの果てに、呂布は武人としての覚悟を新たにし、乱世を生き抜く道を歩み出す。その後、時が進み、曹操と劉備が語らいを交わす場面を経て、新たな三国の時代が開かれていく。でおしまい。
黄巾の乱から物語が始まり、劉備たち三兄弟の活躍が続く構成は勢いがあり、視覚的にも楽しい場面が多かったです。彼らが一兵卒として扱われる対比も程よく描かれていたと思います。曹操が董卓暗殺を試みて失敗し、呂布に追われるくだりもテンポがよく、ゲーム原作らしい大胆な演出が印象に残りました。武器から稲妻や炎がほとばしり、何百人という兵が吹き飛んでいく場面は迫力があり、人が空中へ舞い上がり雨のように落ちていく描写には思わず笑ってしまうほど勢いがありました。
呂布と劉備三兄弟の戦いがクライマックスとして置かれ、関羽が呂布の武器に血を吸わせるため突然上半身裸になる場面など、思わず目を奪われる演出も独特の魅力があります。とはいえ、物語としては三国志の名場面が駆け足で連なっていくため、三国志に興味がない方は理解しづらい印象があるかもしれませんし、興味があっても各人物への思い入れを深める前に次々と場面が切り替わるため、じっくりとドラマを味わうタイプの作品ではないと感じました。群像劇として紹介されるものの、曹操の野望を追うのか、劉備の成長を描くのか、呂布の人物像を掘り下げるのか、焦点が定まらずに物語が進んでいく印象があります。董卓や呂布に対する決着がそのまま残された形で物語が終わるのも、どこか三部作の初回のように見え、すっきりとした区切りがない構成でした。
それでも、真剣な歴史劇として見るより、エネルギーをまとって戦う武将たちのアクションを楽しむ作品として鑑賞すると、とても活気があり楽しめる映画だと思います。作品全体を包む勢いが強く、そこに魅力があると感じました。
☆☆☆
鑑賞日:2021/11/25 DVD 2025/11/23 NETFLIX
| 監督 | ロイ・チョウ |
|---|---|
| アクション監督 | リン・ユーアン |
| 脚本 | ウェン・シャオ |
| クリスティン・トー | |
| リー・ルイ |
| 出演 | ルイス・クー |
|---|---|
| カリーナ・ラウ | |
| ワン・カイ | |
| トニー・ヤン | |
| ハンギョン | |
| グーリーナーザー |


