●こんなお話
バレンタインデーの1日が消えちゃった主人公が真相を探していく話。
●感想
郵便局に勤めていて彼氏がいない中、公園でダンスを教える男性と出会っていい感じになって、バレンタインデーを過ごす約束をするけれど。気づいたらバレンタインデーは過ぎている。
真っ赤に日焼けした主人公が1日をなくしたと警察に訴えるところから始まり、彼女のワンテンポ早い人生を送る幼少時代から現在までをポップでカラフルで明るい映像で次から次に見せていって楽しい映画でした。
そこからもう1人の主人公視点になって、最初に起こっているシーンから別の視点で見るという面白さがある映画で視点が変わって見ていた物事が単純に変化する構成がよかったです。
そしてもう1人の主人公はワンテンポ遅い性格というものがあり、交差点でのマネキンチャレンジも単純にスペクタクルとして凄いです。役者さんたちの我慢大会が見ものでよかったです。そこからポップで明るい映像からノスタルジックな感じにもシフトしていきました。バスで田舎の町を走ったり水の上を走ったりする空撮なんかが印象的でした。そこから明らかになっていく真相もパズルがはまっていく気持ちよさがあるものだったと思います。
ただバレンタインデーが消えるという設定がみんなそうなのかと思っていたら、どうやら主人公だけ消えているらしいとかSFの設定で考えてしまって物語に入り込めないところもありました。突然、主人公のお父さんが現れて時間の積立貯金みたいな説明が一応ありますが、どういうこと? となってしまいました。迎えにくるのがお坊さんというのはよくて、時間を超越した存在のお坊さんでした。
それに男性の主人公がする行動が明らかに気持ち悪いのではないかとも思ってしまって、その男性が痴漢に対して成敗、みたいなことをしますが。やってること同じではないかと思ってしまったり。コメディだから仕方ないとは思いますが、痴漢に対しての描き方がライトすぎやしないかとも思ったり。
ヤモリのおじいさんがいきなり出てきてキーとなるカギを渡したり失踪のお父さんがいきなり現れて説明を始めたりと中盤までは単純にラブコメとして楽しめましたが、後半はちょっと長さを感じてもしまいました。
とはいえ、主人公の同僚役の女性が役者さんではなく囲碁棋士というのが驚きの映画でした。
☆☆☆
鑑賞日:2021/07/13 ヒューマントラスト有楽町
監督 | チェン・ユーシュン |
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脚本 | チェン・ユーシュン |
出演 | リウ・グァンティン |
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リー・ペイユー | |
ダンカン・チョウ | |
ヘイ・ジャアジャア |