映画【東京喰種トーキョーグール】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 人しか食べられないグールになってしまった主人公とグールを駆逐しようとする組織の戦いの話。 

●感想

 邦画の漫画実写映画化の作品にしてはという言い訳をたてれば普通に120分楽しめたアクション映画だったと思います。 

 人間を食べる種族になってしまった主人公が怪物側と人間側の両方にたって悩むというのは映画として一定の面白さが保障されている設定で、どっちの主張も理解できるうえに悩むというのも描けていたと思いました。ただそれでいて結局明快な答えを出すことなくうやむやで終わってしまうのがよくあるパターンですが、この作品も結局どうしたいのかがわからないまま終わってしまって残念でした。 

 主人公が片思いしていた女性とデートしたらその女性がグールで襲われたところを上から工事現場からの落下物で命が助かりますが、誰かが助けてくれたのかと思ったら本当に偶然の事故だったのが驚きだったり、主人公に臓器移植した先生が意味ありげに出てきたのにそれだけだったり、主人公が働くグールの駆け込み寺的な喫茶店で何人かグールが紹介されるけど、その人たちもそのまま流れていったり。グールを追いかける捜査官たちが使う武器もグールっぽい触手を出してきて、あれは一体何の武器なんだと戸惑ったり。ちょっとわからない設定が多々あって乗り切れない映画でした。しかも後半の戦いはほとんど説明がないまま戦い始めるのでノイズが大きくて、かつアクションシーンとしてもまったりしていて迫力がなくどんどんと退屈に感じてしまいました。物語のキーとなる親子の母親が殺されそうになるときに「それだけは」といっていたのとか一体なんだったんだろう。 

 グールと人間が争うことへの疑問みたいなものは投げかけていますが、それは重々承知の上でその先の答えを見せてほしい映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2018/03/09 Blu-ray

監督萩原健太郎 
脚本楠野一郎 
原作石田スイ
出演窪田正孝 
清水富美加 
鈴木伸之(劇団EXILE)
蒼井優 
大泉洋 
佐々木希 
浜野謙太 
ダンカン 
岩松了 

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