映画【着信アリ】感想(ネタバレ):「自分の番号からの死の電話」斬新なホラー設定が光るサスペンスホラー

chakushin
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●こんなお話

 知らない番号から着信あると死んじゃう話。

●感想

 飲み会の席で、友達の携帯に自分の番号から電話がかかってきて、不思議に思っていると留守番電話には2日後の時刻で自分の声が録音されていた。最初はただのいたずらかと思っていたが、その時刻になると、その友達が自殺してしまう。

 この話を別の飲み会の男性に話したら、その男性にも同じ自分からの着信があって、わずか2分後にエレベーターから落下して命を落とす。友達の葬式の帰りに、女子高生たちが死の着信について噂話をしていて、主人公は恐怖に包まれる。

 ある日、友達の家にいるとその友達に自分から着信があり、さらに怖い女性が映った写真が送られてきて不安が募る。携帯を解約して家に帰ると、テレビクルーが取材に訪れており、霊媒師に除霊を依頼しようという話になる。

 それまで背後で動いていた男性が突然主人公に接触し、男性の妹も自分からの着信の後に亡くなった話を明かす。病院に行き、喘息の呼吸器の音をきっかけに喘息で亡くなった少女の母親が何かを知っているのではないかと調べ始める。

 その家族には虐待の疑いもあり、友達がテレビで除霊を受けている現場に主人公が駆けつけると、予想通り超常現象が起き、友達は死んでしまう。

 ついに主人公にも着信があり、状況はますます悪化。母親が病院にいるかもしれないということで主人公は一人で病院へ向かい、超常現象に襲われる。母親の死体が動いて襲いかかってきたかと思いきや、主人公は母親に謝罪し、その後母親は成仏する。

 すべてが解決したかに見えたが、実は虐待していたのは母親ではなく姉のほうだった。1人でいる主人公に幽霊が襲いかかり、男性が助けに来るも、主人公は突然包丁で男性を刺し、男性は負傷する。目覚めた男性は、笑顔でこちらを見ている主人公の姿を目にする。物語はそこでおしまい。

 突然自分の番号から電話がかかり、自分の最期の声が聞こえるという設定は怖くて興味深くみれました。最期の声を電話で聞いてしまった本人がそれに気づき、焦るという展開がうまく作られています。死に方も複数パターン登場し、それを楽しむことができる映画でした。

 しかし中盤で親友が驚くほどねじれた形で亡くなり、主人公にも死の電話がかかる展開はモチベーションを下げますが、その後の展開がトントン拍子に進むのは少し急ぎすぎにも感じました。 

 夜の廃病院で幽霊に襲われるシーンは怖さがしっかりあり、見どころ。ただ怖い出来事が起こる→主人公が叫ぶ、の繰り返しで、だんだん恐怖が薄れていくのが残念でした。

 廃病院の場面が終わると話の焦点がぼやけて、主人公の少女時代のトラウマや堤真一さんの死んだ妹の話など、過去の背景に移っていきますが。その中でなぜか主人公の体に異変が起こり……と続くが、結局不完全燃焼で終わってしまった印象の1作でした。

☆☆☆

鑑賞日:2012/03/12 DVD 2023/07/20 NETFLIX

監督三池崇史 
脚色大良美波子 
原作秋元康 
出演柴咲コウ 
堤真一 
吹石一恵 
石橋蓮司 
永田杏奈 
井田篤 
筒井真理子 
松重豊 
岸谷五朗 
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