映画【ワイルド・ブリット】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　香港で仲の良かった若者たちがベトナム戦争で大変なことになる話。

●感想

　いきなり恥ずかしいくらいの仲のいい3人組の日常に始まり、1人が喧嘩に巻き込まれてしまい報復で殺人を犯して逃げるためにベトナムへ行くという流れから。130分全編クライマックスのような怒涛のアクション、戦闘シーンの連続にどっと疲れる映画でした。

　あれだけ仲の良かった3人が、1人が金のために行動するようになってしまい関係性が崩れていきベトコンに捕まってからの拷問のくだりもどんどん追い詰められていく主人公たちの精神の崩壊っぷりたら見ていられないです。

　序盤のヤクザの親分との戦いから爆破爆破の連続ですし、中盤のベトコンとの死闘もどんだけ火薬使ってるんだってくらいの爆破の量に目がくらんでしまいました。クライマックスの親友との戦いもカーチェイスしながらの銃撃戦の凄さたるやものすごいことになってました。

　アクションシーンがド迫力ですし、そこで描かれる友情。復讐で描かれる車体が火花を散らしながらのカーチェイスにものすごいマズルフラッシュの中、序盤の仲の良かったときの自転車の回想をカットバックして泣くこと間違いないです。

　そして復讐が終わった後には何も残らない虚無感。貧乏から抜け出せば変わると思っていたのに、この結果。果たしてどこから間違っていってしまったんだろう?　と考えてみてました。ジャッキー・チュンの熱演も凄いですし、サイモン・ヤムのカッコよさもハンパないです。

　「乗ろうぜ、俺達のベンツに!」が最高に泣ける映画で素晴らしかったです。

☆☆☆☆☆

鑑賞日:2012/06/04 DVD