映画【オーバー・ザ・トップ】感想(ネタバレ):腕相撲大会で輝く親子の絆!ブルーカラーの父が見せる成長の物語

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●こんなお話

 お父さんが離れ離れだった息子と旅をしながら世界腕相撲大会で頑張る話。

●感想

 陸軍の幼年学校を卒業した息子の前に、突然主人公の父親が現れた。いきなり父親とトラック運転手の主人公が旅に出ることになり、息子は戸惑いながらもその旅に巻き込まれていく。 

 主人公は毎日手紙を書いていたが、息子は「そんな手紙は届いていない」と怒る。栄養が偏った食事や立ち寄ったダイナーで、荒くれ者の男たちに声をかけられて腕相撲を挑まれ、まったく異なる男たちの世界に息子は戸惑う。病気で入院中の母親に「帰りたい」と連絡を入れるが、「旅を続けるべきだ」と言われ、その言葉に葛藤する。

 元妻の父親は裕福で、孫を奪い返そうと動き回っている。息子が立ち寄ったゲーセンでヤンキー風の男たちと腕相撲をさせられるが、最初は嫌がっていた息子も途中で励まされ逆転勝ちし、嬉しそうな表情を見せる。

 母親に会いに病院へ行ったが、手術中に亡くなったことを知らされる。息子は「父親と旅をしていなければ母親に会えたかもしれない」と悲しみのあまり立ち去ってしまう。主人公は息子を取り戻そうと養父の豪邸にトラックで突入し、逮捕される。留置場で弁護士から「息子を手放すこと」を条件に釈放の取引を持ちかけられ、それを受け入れる。

 主人公はラスベガスへ向かい、腕相撲の世界大会に出場することを決める。息子は父親に会いに大会会場へ駆けつける。主人公は何とか決勝まで勝ち進み、養父から新車のトラックと50万ドルを渡され「息子のことは忘れろ」と言われるが、それも断り決勝戦に挑む。息子の応援を力に変え、チャンピオンを倒して新チャンピオンとなった主人公は、息子と喜びを分かち合い、新しいトラックで会社を立ち上げる夢を語りながら親子の旅を続けていく。

 最初は反発する息子で、頭が良すぎて世の中をなめているようなブルーカラーを軽んじる態度にイライラもさせますが、父親が自分の背中を見せて成長させる王道のエンターテイメントとしてよくできていて面白いです。

 旅の途中で喧嘩を繰り返しながらも、息子は父親の知らなかった尊敬できる一面を知り、仲を深めていく。母親の死や養父の存在、離れ離れになる辛さを乗り越え、腕相撲大会のクライマックスは画的には地味に見えても、息づまる攻防戦と最後に流れる有名な主題歌で会場全体が盛り上がり、見ているこちらも熱くなりました。

 お決まりの展開ながら、90分間しっかり楽しめる良質なエンターテイメントだと思います。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2013/03/09 DVD 2024/02/15 Amazonプライム・ビデオ

監督メナヘム・ゴーラン 
脚本シルベスター・スタローン 
スティーリング・シリファント 
原作ゲイリー・コンウェー 
デイヴィッド・エンゲルバック 
出演シルベスター・スタローン 
デイヴィッド・メンデンホール 
ロバート・ロギア 
スーザン・ブレイクリー 
テリー・ファンク 
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