映画【ピンポン】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　ピンポンを頑張る高校生たちの話。

●感想

　明るい画面にマンガみたいな造形の登場人物たちが見ていて楽しい気持ちになる映画で面白かったです。
　天才のペコ、ペコに憧れるスマイル、2人の幼馴染のアクマ、中国からやってきたチャイナ、強豪校のエースのドラゴンなど。高校生に見えないけど、それぞれがそれぞれの事情を抱えて悩みながらピンポンしてます。
　少年時代の主人公たちの関係を描く回想も適度に挿入されて、ペコより実は強いスマイルは相手に気を使ってわざと負けてしまう。その性格がどう変化するのか?　明らかに勝てると思ってたアクマに負けて打ち負かされるペコがまた立ち上がって大会に向けてお互いが頑張るという展開なんかもスポ根ものとして面白いです。

　ただ、肝心のピンポンシーンがスピード感ないのが問題で。合間合間にいちいち会話をしたりスローになったりして相手を倒しての爽快感が一切ないのがカタルシスを得られませんでした。
　それに120分のうち、後半40分以上が大会というのも長すぎな感じでした。

　それに主人公のペコがみんなが憧れるヒーローとして存在してますが、この男がどうしてヒーローとみんな惹かれるのだろうか?　という部分も気になってしまいました。主人公、電車の中でポテチ食べる男ですよ?　負けて大泣きして見られると「見るなブス!」と言う男ですよ?　と。
　スマイルもピンポンやる気ない状態ですぐ「やる気ないのでやめます」と言っちゃうような男で帰っちゃったりしちゃいますが。何故か、練習に普通に戻ってるのもわからなかったです。なんだろうこのツンデレってやつは、と。

　ちょっとクライマックスで飽きを感じてしまう映画でしたが楽しい映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2013/10/10　Hulu