●こんなお話
日航機墜落事故が起こった地元の新聞社の仕事の話。
●感想
登場人物全員が新聞に対して真剣に向き合っていて、全員喧嘩状態というとんでもない熱い人たちの集まりで凄いと思いました。絶対、気まずくなりそうですが後日何事もなかったようにしていたり。むしろ協力体制が強まったりして、こんな誇りを持って仕事をしたいと憧れの気持ちで観てしまいます。
新聞社という見たことのない世界の人たちが躍動感いっぱいに動き回る姿を見るだけでも面白いです。そして、原田眞人作品らしい細かいカット割も効果的だったと思いました。
ただ、これも原田眞人作品らしいところですが、台詞が聴き取りずらくて最初は何を話しているのかわかりませんでした。それに、主人公が現場雑観を潰されてやる気をなくすけど。遺族と思われる母子がやってきて情報を知りたい人が社にやってきて新聞を捜すのを目の当たりにして。あらためて、群馬の地元新聞の意味を思い直して再び全権デスクとして動き始める重要なお芝居だと思いますが。ここら辺が結構あっさり描かれているので、イマイチ気持ちが盛り上がることがなかったです。それは、事故原因は圧力隔壁にあるのではないか? とみんなで調べて、チェックダブルチェックを行い、編集と販売の社内でのプロレスになり、主人公は、決断を悩む瞬間ですが。ここで現在の山登りとのカットバックになって決意を固めますが。ここも、上手くいきすぎている、チェックダブルチェックが足りないというところなのでしょうが何で主人公はあきらめる決断をしたのかがわからなかったです。結果、他紙に事故原因のスクープをすっぱ抜かれて…という流れになって、ラストのテロップで事故原因は圧力隔壁ではないかもしれないということ訴えたかったのかなという。
それに原作を読んでいないとやはり社内の人間関係なども、上司たちの大久保連赤がうんぬんとか。それが原因で自分たちを潰そうとしているのではないかと主人公が思ったりとかも何が何やらと映画だけでは伝わりにくいのかな? と感じました。
とはいえ、140分間。新聞記者たちの対立やサラリーマン映画として1985年の熱気が伝わってきて働く人たちの姿を観れて面白かったです。
☆☆☆☆
鑑賞日:2011/12/27 Blu-ray 2021/07/19 DVD
監督 | 原田眞人 |
---|---|
脚本 | 加藤正人 |
成島出 | |
原田眞人 | |
原作 | 横山秀夫 |
出演 | 堤真一 |
---|---|
堺雅人 | |
小澤征悦 | |
田口トモロヲ | |
堀部圭亮 | |
マギー | |
尾野真千子 | |
滝藤賢一 |