映画【「また、必ず会おう」と誰もが言った。】感想(ネタバレ)

Mata kanarazu aou' to daremoga itta
スポンサーリンク

●こんなお話

 嘘で見栄や虚栄を張って何とか自分の居場所を持っている高校生が、自分が東京へ行ったと嘘話をしてしまったため。親に嘘をついてお金をもらい実際に東京へ行いって写メを撮る。けど、お金取られて帰れなくなり、そっから地元へ戻るためにいろんな大人たちに出会って成長する話。

●感想

 高校生の主人公が、人生に疲れたり上手くいかない大人たちに説教されながら成長していくという。その大人たちをイッセー尾形さん、嶋田久作さん、塚本晋也さん、杉田かおるさんなど、個性的な役者さんたちが脇を囲むので、笑えて飽きずに見ることができました。
 売店のおばちゃんの家に招かれ、息子の誕生日プレゼントを届けてくれと頼まれて、行った先の床屋さんでその子どもさんの事実を知る。その床屋さんでもらった自転車で走ってるとトラックの運転手に出会う。
 この運転手役のイッセー尾形さんが抜群で、わざとらしいくらいのお芝居がギリギリの線でリアルでしかも無茶苦茶でこのやりとりが微笑ましいです。友人の魚市場で労働させられたり、母親からもらったお金をぶんどられたり。

 そして運転手さんにもある事実が判明して……。主人公はここで両親に今まで嘘をついてたけど、初めて本当のことを言って帰るのをもう少し遅らせる。
 運転手さんの妹たちがワラワラやってきて、運転手が連れてく予定だった甥っ子を母親の元へ連れてくことになる主人公。ここで初めて主人公が連れられる立場から連れていく立場になる。この時の「また会おうや」というイッセー尾形さんが感動的でした。そして母親の金をふんだくっていた1万円を返す主人公に返す運転手さん。

 甥っ子と母親の元へ行くと、母親にも事情があって……。帰ることとなった甥っ子に主人公は「また会おう」と言って来いといい、1万円を渡して自分はヒッチハイクの旅を再開する。
 エンドクレジットの旅で撮った写メが流れるのも感動的でした。
 今どきの何も考えてない高校生だった主人公が、確かに成長した姿を見せてくれて、その成長がしっかりと描けていて面白かったです。

 確かに最初に出会う空港の売店のおばちゃんが家に招くって設定に無理があるかなとか思わなくもないですが。
 人間っていいな、と暖かい気持ちになれる映画で大好きでした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2014/04/02 DVD

監督古厩智之 
脚本加藤淳也 
原作喜多川泰
出演佐野岳 
杉田かおる 
嶋田久作 
塚本晋也 
徳井優 
水木薫 
戸田昌宏 
唯野未歩子 
瀧澤翼 
角替和枝 
古村比呂 
国広富之 
イッセー尾形 
タイトルとURLをコピーしました