●こんなお話
イップ・マンの若かりし日のころの話。
●感想
オープニング。師匠のサモハンと弟子のユンピョウが、いきなり対決するシーンが用意されていて。その動きの激しさに興奮するスタートでした。
主人公、イップマンがどうやって詠春拳を覚えて強くなったのか? と気になって見ていたら、少年時代のシークエンスが終わったら「すごい才能だ」と先輩たちに言われ、祭りでチンピラ相手に圧勝するという。最初から才能と努力がすごくて強かったんだイップマンでした。
そして物語は、祭りで知り合った副市長の娘さんがイップマンに恋をしてしまいアタックするけど幼馴染の女性もイップマンが気になってるので、それを妨害したり。でもそんな2人の気持ちに全く気づかない詠春拳バカのイップマン、香港に留学して勉強しちゃったりと。のんびりな展開が面白いです。
香港で出会う第2の師匠のおじいちゃん、演じるのは実際のイップマンの息子さんらしいですが。調子乗ったイギリス人をやっつけたイップマンが町中でヒーローの噂になっていたことから詠春拳の使い手と知り、自分も詠春拳を使えると。いきなり戦いを挑み、イップマンを勝手に弟子としてしまうのがすごいです。たぶん、人と喋りたかったんだろうな。と気持ちを察してしまいます。
ところがこの詠春拳は先輩のユンピョウたちの詠春拳から見たら邪道というので、先輩ユンピョウに激怒されたり、副市長の娘との恋にと悩みがいっぱいのイップマン。このとき、怒ったユンピョウがイップマンを破門させようか師匠のお墓の前で悩む姿が面白いです。先輩達でも悩むんだと勉強になりました。
と、ここらへんまでは面白く見れました。イップマンを取り合う女性たちに、詠春拳の正道と亜流の対立、幼馴染たちの微妙な関係の崩れ。など。
ところが、いきなり悪い日本人たちが物語に割り込んできてお金儲けをなにやらたくらんでいる様子。殺人事件をきっかけに、今までの人間関係が崩れますが。ここでイップマンの兄が取る行動がいきなりすぎてついていけなかったです。そもそもこの日本人たちは、何でからんできたのかもよくわからないです。
とにかく、クライマックスでユンピョウやイップマンたちのアクションシーンがお腹いっぱい見れて満足でした。ただ、エピローグがあっけなさすぎてガッカリしました。結局何が言いたかったのかわからない100分になってしまったようで残念でした。
☆☆☆
鑑賞日:2012/03/17 新宿武蔵野館
監督 | ハーマン・ヤウ |
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脚本 | エリカ・リー |
リー・シン |
出演 | デニス・トー |
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ルイス・ファン | |
サモ・ハン・キンポー | |
ユン・ピョウ | |
クリスタル・ホアン | |
ラム・シュー | |
ローズ・チェン | |
シュー・チャオ | |
拳也 |