映画【あゝ、荒野 前篇】感想(ネタバレ)

Wilderness
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●こんなお話

 2020年東京オリンピック後の新宿でプロボクサーを目指す若者たちとその周りの人たちの人間模様の話。

●感想

 自分を裏切ったかつての仲間へのリベンジを誓う新宿シンジと吃音で自分を暴力で支配して抑圧する父親を捨てたバリカンケンジが元ボクサーの片目のボクシングジムに誘われてプロボクサーを目指すことになる。 

 ボクシング映画のジャンルものの一定の面白さを担保しつつ単なるボクシング映画ではなくて大都会新宿を荒野としてそこで必死にもがく人たちを描いていました。主人公たちがボクシングを始めて出会うきっかけとなるいきさつ、それぞれの過去に社会問題として自衛隊の海外派遣、振り込め詐欺、東日本大震災に格差社会、自殺問題が同時進行で描かれていきます。 

 新宿シンジはかつての仲間への復讐で彼への憎しみのみでどんどんと膨らんでいき、バリカンシンジはわざとノックアウトされちゃうような気持ちで後編でどうなるのか楽しみでした。 

 まだまだ風呂敷が広がっていってどうやって回収されるのか楽しみで主人公2人以外にもヒロインや主人公たちの家族や大学生の自殺防止サークルなど同じ割合で描かれるので見る側もどっと疲れましたが、後編も見たくなる期待の高まる前編でした。 

☆☆☆☆

観賞日: 2017/11/03 U-NEXT

監督岸善幸 
脚本港岳彦 
岸善幸 
原作寺山修司
出演菅田将暉 
ヤン・イクチュン 
木下あかり 
モロ師岡 
高橋和也 
河井青葉 
山本浩司 
鈴木卓爾 
山中崇 
でんでん 
木村多江 
ユースケ・サンタマリア 

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