●こんなお話
ヤクザが対立する街で父親ヤクザ側に座頭市、息子ヤクザ側に用心棒がついて、金塊を巡って対立する話。
●感想
座頭市が昔訪れた落ち着いた街に久しぶりに足を運ぶと、そこはヤクザに支配され荒れていた。座頭市が来たことを知ったヤクザは用心棒に殺害を依頼するが、一度対決しても倒せず、結局2人で飲み屋に行くことになる。飲み屋では座頭市の知り合いの女性に再会して喜ぶが、女性は他人のふりを続ける。
その後、街の番所で捕まって牢屋に入れられるが、差し入れのおにぎりに毒が入っているのを発見して慌てる。無罪放免で牢から出され、その手配をしたのは父親ヤクザの烏帽子屋だった。座頭市はそのまま彼のもとで世話になる。烏帽子屋は大金を隠していると噂され、それを狙う息子ヤクザや、関東から護衛役の九頭竜が送り込まれていた。
役人との会談の帰り、九頭竜が役人たちを皆殺しにする。用心棒から彼らが公儀隠密で金の調査をしていたことを知らされ、座頭市も協力して金を探すために組むことになる。
父親ヤクザと息子たちの激しい対決が始まるが、座頭市と用心棒はやる気なく傍観する。公儀隠密と名乗る用心棒に次男ヤクザが斬りかかり、瀕死の父親ヤクザが隠し金塊のある地蔵までふらふらと歩き、次男ヤクザと争い斬り合いとなり二人とも死亡。長男ヤクザは乱闘中に九頭竜に撃たれて瀕死に。九頭竜は公儀隠密を辞めて金塊を独り占めしようとするが、用心棒に斬られる。用心棒と座頭市が対決するが、九頭竜に撃たれた女性が息を吹き返し、2人は戦いをやめて立ち去っておしまい。
2大スターの共演だけでも価値ある映画だと思うが、2人の大立ち回りはあまり多くなく、バッチバチの激しい戦いも少ないのは残念に感じました。知恵や殺陣でヤクザを追い詰める展開もなく、ヤクザたちが勝手に自滅し、家族全員が次々と死んでいくという展開が続きます。隠密だった九頭竜が金塊に目がくらんでヤクザに寝返るピストル使いとの戦いも盛り上がりに欠けました。
全体的に終始暗く、伊福部昭の音楽がさらに陰鬱な雰囲気を強めている印象の作品でした。
☆☆
鑑賞日:2011/08/19 DVD 2023/09/16 U-NEXT
監督 | 岡本喜八 |
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脚色 | 岡本喜八 |
吉田哲郎 | |
原作 | 子母沢寛 |
出演 | 勝新太郎 |
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三船敏郎 | |
米倉斉加年 | |
岸田森 | |
神山繁 | |
細川俊之 | |
嵐寛寿郎 | |
寺田農 | |
草野大悟 | |
常田富士男 | |
五味龍太郎 | |
木村元 | |
砂塚秀夫 | |
田中治 | |
木村博人 | |
浜田雄史 | |
熱田洋子 | |
黒木現 | |
滝沢修 | |
若尾文子 |