●こんなお話
ヴァンパイアの始祖から追われるので立ち向かう話。
●感想
物語は西暦1200年、ヴァンパイアが狼男を狩っていた中世の時代から始まります。暴走するヴァンパイアを制圧した仲間たち。しかしその中の一人が「話が違う」と不穏な発言を残し、意味深な幕開け。
舞台は現代へ──。前作の直後から物語は動き出し、主人公とヴァンパイアと狼男のハーフである相棒が、ヴァンパイアの長老に追われながら逃走中。血を吸わないと弱ってしまう相棒が、それを拒否してダイナーに入ると、ニュースで指名手配されていたことが発覚。警察とのバトルが始まり、主人公が二丁拳銃で大暴れします。
その背後では、復活したヴァンパイアの始祖が暗躍。トラックでのチェイスの末、彼らが持つ謎のペンダントを狙っていることが明らかになります。やがてヴァンパイアと狼男の歴史を記した男から、ヴァンパイアと狼男の始祖は双子であり、狼男の始祖は今も封印されていると聞かされます。ペンダントは、その封印を解く鍵だというのです。
さらには、ヴァンパイアと狼男の“始祖の始祖”という伝説的な存在も登場。彼のもとにヴァンパイアの始祖が現れ、壮絶な戦いの末、主人公は重傷を負い、相棒は死亡。始祖の始祖も息子に裏切られ命を落とします。
しかし、物語はクライマックスへ。復活した相棒、特殊部隊とともに、主人公は狼男の始祖が眠る牢獄へ突入。狼男の始祖とヴァンパイアの始祖との死闘の末、激戦を制して物語は幕を下ろします。
とはいえ、序盤の中世設定と登場人物の多さに振り落とされそうになる構成で、内輪もめが続く展開には少し置いてけぼり感も。また、ラストバトルはもう少し勝因の描写や説得力が欲しかったところ。
ただし、ケイト・ベッキンセイルのアクションは圧巻。黒革スーツで二丁拳銃をぶっ放す姿は、眼福以外の何物でもありません。世界観をさらに広げた本作は、神話的スケールのシリーズ拡張として、ファンにとっては見逃せない1本かもしれません。
☆☆☆
鑑賞日:2013/07/17 Hulu 2022/10/12 Amazonプライム・ビデオ