●こんなお話
失踪した冒険家の兄を探して財宝を探す話。
●感想
ハリウッドの大作映画なのでオープニングからド派手なアクションが繰り広げられて盛り上がる映像がよかったです。クライマックスの船をヘリコプターで持ち運んで、その船の上でのアクションなんかも見たことのない映像で楽しい見せ場だったと思います。
ただ冒険映画としては、冒頭で主人公の子供時代があって、兄がいなくなっていつか再会するという気持ちが設定されて、そこからニューヨークでバーテンダーでありスリでありという紹介があり、それを見込んだトレジャーハンターのマーク・ウォールバーグがスカウトして主人公は断るけど、失踪した兄の事を知っているとなってマーク・ウォールバーグの行動を共にする。
そこから金ぴかのカギを狙ってオークション会場で盗みを働くシークエンスがあって、そこから全年齢対象のためか、カタキ役がナイフでめっちゃ刺してきたりしても切られたかどうかとかも見えないアクションだったりが全く盛り上がらない格闘があったり、盗み自体も従業員のふりをして簡単に盗めたりとハラハラドキドキは一切なく簡単な事務的に進む財宝探しが続いて眠たかったです。トレジャーハンターの同業者のライバルのナイフ使いが出てきたり、財宝を狙うお金持ちのアントニオ・バンデラスが父親が資産を手放す手放せないの対立があったりしますが、ここの掘り下げる意味とかもよくわからず鈍重の親子の対立でした。それでいてアントニオ・バンデラスは一体何だったのかというキャラクターでこれまた拍子抜けでした。
スペインでいきなり出てくる女性キャラといきなり追いかけっこが始まったと思ったらいきなり協力関係になって日記からヒントを得て次から次に謎解きをしていく。この謎解きも事務的で日記のワードからあっという間に主人公たちが思いついて次に進んで行く。トラップとかも設定されていますが、間違えて弓矢みたいなのが飛んできたり壁から槍みたいなのが飛び出してきても特に主人公たちには刺さらなかったり、緊張感いっさいなかったです。それでいて主人公たちが財宝のために敵になったり味方になったりと入り乱れて、どういう気持ちで見ればいいのか戸惑う相関関係でした。相棒も自分を見捨てて信用できないみたいな流れが絆を深めて財宝より相棒を助けるという絆も深く描けていたのか疑問です。
結果、スマホの追跡アプリを使えばどこでもたどり着けちゃったり、偶然双眼鏡で財宝を目指す主人公を見つけて追いかけてくるカタキ役だったり、偶然話が転がっていくのを何のエモーションの盛り上がりもないまま進む100分間でした。原作ゲームでは重要なアイテムなのかわかりませんが、やたら火がつかないジッポライターが何度も出てくるのとかも単純にフラストレーションのたまる行動でした。
アドベンチャーとしてもバディものとしても恋愛ものとしても盛り上がらない1作で、ニューヨークのバーテンダーが傭兵と殴り合いや銃撃戦をして勝てちゃう背景が全くわからない1作でした。
☆☆
鑑賞日:2022/02/24 TOHOシネマズ川崎
監督 | ルーベン・フライシャー |
---|---|
脚本 | アート・マーカム |
マット・ハロウェイ | |
レイフ・ジャドキンス | |
原作ゲーム | ノーティードッグ |
出演 | トム・ホランド |
---|---|
マーク・ウォールバーグ | |
アントニオ・バンデラス | |
ソフィア・アリ | |
タティ・ガブリエル |