映画【着信アリ2】感想(ネタバレ):台湾を舞台に新たな呪いの謎を追うホラーサスペンス!

One Missed Cal2
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●こんなお話

 死の着メロが鳴って死んじゃう事象が発生して呪いの起源が台湾の炭鉱だということで探る話。

●感想

 保育士として働く主人公は、子どもたちの迎え時間中、突然背後から声をかけられて驚くシーンから物語が始まる。園児の一人が顔の見えない母親に近づく様子に不気味さを感じる場面や、別の少女が全く違う方向に向かって手を振る場面もあり、何か不穏な空気が漂う。

 その後、主人公は同僚と恋人が働く中華料理店へ食事に向かう。そこで店長が娘の携帯電話に届いた謎めいた着信に応じた直後、突然娘が現れ、みんな驚く。恋人が厨房に戻ると、店長が火傷を負い死亡しているのを発見する。前作から登場する刑事が現れ、遺体に飴玉が残されていないか調べるシーンから物語は前作との関連をほのめかす。記者も登場し、「死の着信」が絡んでいる可能性を推測する。

 記者が恋人や店長の娘に話を聞きに行き、主人公も違和感を覚え合流する。娘の家で体が異常にねじれた遺体が見つかり、みんな衝撃を受ける。遺体からは飴玉ではなく台湾産の炭鉱の石炭成分が発見され、記者は事件の発端を探るため台湾へ向かう。

 台湾では、かつて予知能力を持つ少女が村人に疎まれ、炭鉱に生き埋めにされた過去が明らかになる。主人公たちは炭鉱跡へ入り、それぞれ幻覚や恐怖体験に襲われる。主人公は霊に襲われるが、恋人が身代わりとなり、呪いの着信に応じて姿を消してしまう。記者が元夫の家を訪ねると、夫は行方不明。カメラには記者自身が夫を殺害している映像が残されており、身に覚えのない記者は呪いの震源地かもしれないと動揺するところで物語はおしまい。

 本作では、前作のような「着信を受けたら死ぬ」という明確な呪いの連鎖や、なぜ特定の人物が狙われるのかといった説明が薄く、物語に入り込むのが難しい構成でした。特に主人公が能動的に動かず、ただ呪いの行方を待つだけの存在として描かれている点が印象的。ホラー演出も大きな音や叫び声に頼る部分が多く、じわじわと迫る不安感や視覚的な恐怖の演出はやや弱いと思いました。

 後半の炭鉱シーンは20分以上にわたり暗く動きが少ない映像が続き、ビジュアル的にも退屈さを感じました。物語の舞台が台湾でありながら、室内や炭鉱という閉鎖空間に限定され、ロケーションの広がりやスケール感を活かしきれていない点も惜しいです。聞き込みや説明的な展開が続くためテンポが落ち、全体的に物語の動きが少ない印象。

 それでも前作とは異なるアプローチで呪いの起源を追う構成や、東アジアの因習に根ざした新たな設定には独特の魅力が感じられました。ホラーの新しい側面に触れた作品として評価できる部分もありました。

鑑賞日:2014/07/11 Hulu 2025/05/30 WOWOW

監督塚本連平 
脚本大良美波子 
原作秋元康 
出演ミムラ 
吉沢悠 
瀬戸朝香 
ピーター・ホー 
石橋蓮司 
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