映画【東京公園】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 カメラマン志望の青年が都内の公園を散歩する人妻をその夫から隠し撮りするように依頼され、しだいに主人公の周りの女性たちや主人公が変化していく話。

●感想

 三浦春馬さん、榮倉奈々さん、小西真奈美さん、井川遥さん、それぞれの魅力をいっぱい引き出している作品で、不思議な暖かさを感じられる映画でした。
 主人公の青年は幼いころに亡くなったカメラマンの母親の影響でカメラを始める。公園で家族写真を撮っている主人公でしたが、子どもを連れた井川遥さんを見かけて何か惹きつけられるように写真を撮ってたところを歯科医の男に咎められるけど、その男からその女性を隠し撮りするように依頼される。
 ここから「何故、そのような事をしなければいけないのか?」という謎を主人公と同じ目線になって話が進行していきます。
 
 主人公自身も最初、その女性に何故か惹かれたわけですが。主人公の壁に同じ顔をした写真があるので何かあるんだろうな、と思ってたら。幼馴染で亡くなった親友の彼女に指摘されるまで気づかないという。どんだけ鈍感なんだと思う事間違いないです。
 この仕事をしていくうちに亡くなった親友の彼女だった榮倉奈々さん、義理の姉の小西真奈美さんとの関係が徐々に変化していきます。

 特に感動したのは榮倉奈々さんが恋人を亡くした悲しみに負けず明るいままで過ごしていたと主人公は思っていたのに、そんなわけなくて「辛い」というのを表現するくだりは感動しました。笑えたのは恋人がゾンビになってもいいから戻ってきてほしいとゾンビ映画をいっぱい見るというのはおよかったです。
 
 そして榮倉奈々さんの助言で小西真奈美さんに対する思いに変化があり、彼女を被写体に写真を撮る。このときの小西真奈美さんのリアクションで、ただの被写体になりたくないという気持ちが表現されていてよかったです。そして台詞がいっさいないキスシーン。

 ちょっとのんびりムードすぎる気がしないでもなかったりしますが、人が人を思いやる気持ちや移り変わりが丁寧に描かれていた作品で面白かったです。

☆☆☆

鑑賞日:2013/08/15 DVD

監督青山真治 
脚本青山真治 
内田雅章 
合田典彦 
原作小路幸也
出演三浦春馬 
榮倉奈々 
小西真奈美 
井川遥 
高橋洋 
染谷将太 
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