ドラマ【沈黙の艦隊 シーズン 1 ~東京湾大海戦~】感想(ネタバレ):潜水艦の反乱が導く日米激突と衝撃のラストミッション

The Silent Service
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●こんなお話

 日米共同開発した原子力潜水艦が独自の動きをして日米政府と対立する話。

●感想

 日本の潜水艦が事故を起こし、乗員が全員死亡するという衝撃的な場面から幕を開け。しかし、その裏には日米両国が極秘裏に原子力潜水艦を共同開発していたという国家機密が隠されており、実は事故で亡くなったはずの乗員たちはその原潜に搭乗し、別の行動を取っていたという事実が明かされていきます。

 この潜水艦は、日本にもアメリカにも従わず、独自の行動原理に基づいて航行しており、やがて自らを「独立国家」として宣言。アメリカ海軍による追撃をかわし、空母を撃沈するという大胆な行動に出ます。その後、東京湾を目指して進行する中で、日米両政府は極めて困難な対応を迫られることとなります。

 物語の中盤では、かつての知人である自衛隊の潜水艦艦長が「独立国家」の元首(主人公)と再会し、彼の真意を確かめるため艦内に乗り込みます。そして、日本の艦隊はアメリカ軍との対峙に際し、「専守防衛」を徹底しながらも米軍の攻撃を阻止。緊迫した展開が続きます。

 最終的には、主人公と日本政府が同盟を締結し、国連本部に向かって出発しますが、東京湾にてアメリカ艦隊が待ち構えており、大規模な戦闘へと突入します。日本の潜水艦が危機に陥った際、主人公の原子力潜水艦がレスキューを試み、さらにアメリカ軍内部でも命令遵守を優先する司令官と、強硬に攻撃を主張する現場の部隊が対立。物語は、原子力潜水艦がニューヨークを目指して進んでいくという形でおしまい。

 全体として、潜水艦戦を軸にした重厚なスペクタクルとして非常に見応えがありました。特に、自衛隊と米軍の戦いを描くシーンでは、潜水艦ならではの専門用語が飛び交いながら、臨場感あふれる映像と演出で緊張感が高まり、思わず引き込まれる展開が続きました。

 また、日本政府がアメリカに対してしっかりと意見を述べ、外交的な駆け引きを繰り広げる様子には、現実でもこうであってほしいという理想を感じさせるもので、強いカタルシスを味わえるフィクションとして魅力的でした。

 一方で、物語の前半では日本のフィクサーのような存在である年配の人物が登場し、息子である官房長官や総理大臣に対して語りかける場面が続くため、やや静かな展開に感じられ、少し集中力が途切れる場面もございました。しかし、後半からの展開は加速度的に盛り上がり、国連に向かう主人公の行方を最後まで見届けたいという気持ちにさせてくれるシーズンでした。

☆☆☆

鑑賞日:2024/10/10 Amazonプライム・ビデオ

監督吉野耕平
中村哲平
蔵方政俊
岸塚祐季
原作かわぐちかいじ
脚本髙井光
鎌田哲生
出演大沢たかお
玉木宏
上戸彩
ユースケ・サンタマリア
中村倫也
中村蒼
松岡広大
前原滉
水川あさみ
田中要次
田口浩正
アレクス・ポーノヴィッチ
リック・アムスバリー
橋爪功
TAO
手塚とおる
酒向芳
笹野高史
夏川結衣
江口洋介
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