●こんなお話
職場で人員整理があって、表紙を飾るネガがないことに気づいて、このままじゃクビになるってんでカメラマンのもとまで旅をする話。
●感想
毎日、単調に生きて空想好きで片思いの女性の前で空想ではヒーローになったり、嫌味な上司に歯向かったり。けど現実ではそんなこと全然できなくて…。というのは本当に共感できるもので、映像で見せられるととても面白いです。そしてカメラマンのもとへ北欧を旅するシークエンスからは美しい自然のヴィジュアルにこれまた感動できるものでした。
必死に何かを掴もうとするけど、なかなか掴めない。けれどもその掴もうとする行為のカッコよさ。
けれども、旅が始まるまでが開始40分ほどと最初の紹介パートが長い気がしました。主人公の母と妹がいて、職場ではシングルマザーの女性に片思いしていて、その息子さんの紹介があったり。人員整理があって外部からきたコストカッターと対立して。婚活サイトみたいなところのくだりがあったり。
丁寧にじっくりじっくり描いていくのは良いと思いますが、ちょっとスタートが長い印象で退屈を感じてしまいました。
旅が始まってからは、ロードムービーの王道を行くもので様々な人との出会い。そこで変化していく主人公。シンメトリーな画面構図や音楽で惹きつけられる映像も素敵でした。
現実に疲れた人を応援する映画だけど、リアルな映画ではなくてファンタジー色が強いのもいただけない理由の1つでした。旅費はどうしてるんだろう? 仕事休んでて大丈夫なんだろうか? キーワードとなる写真たちが何かわかるのが偶然過ぎる、とか。ちょっと気になってしまって物語に入れなかったです。
とはいえ、ショーン・ペンがひたすら渋くてカッコいい映画でよかったです。
☆☆☆
鑑賞日: 2014/03/19 TOHOシネマズ南大沢
監督 | ベン・スティラー |
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脚本 | スティーヴ・コンラッド |
原作 | ジェームズ・サーバー |
出演 | ベン・スティラー |
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ショーン・ペン | |
クリステン・ウィグ | |
シャーリー・マクレーン | |
アダム・スコット | |
パットン・オズワルト | |
キャスリン・ハーン |