●こんなお話
特捜班の刑事が富豪が開発した人間の本能を呼び起こす装置の計画を阻止しようとする話。
●感想
主人公は伝説的な刑事フランク・ドレビンの息子、フランク・ドレビン・ジュニア。ロサンゼルスで発生した銀行強盗事件から物語は始まる。黒ずくめの武装集団が銀行を占拠し、SWATや警察が周囲を完全包囲する緊迫した状況の中、なぜか制服姿の少女が現場へ入り込んでくる。しかしその正体は女装したフランクだった。
フランクは強盗団のど真ん中へ平然と入り込み、銃撃戦の最中に人形が吹き飛んだり、犯人の手足が妙な勢いでもげたりと、現場は完全にカオス状態になるが、最終的に銀行強盗そのものは制圧に成功する。だが事件の本当の目的は別にあった。銀行襲撃は陽動であり、その裏で金庫から極秘デバイスが盗まれていたのだった。
ロサンゼルス市警“ポリス・スクワッド”所属のフランクは、父親譲りの破天荒すぎる捜査を開始する。上司のデイヴィス署長や相棒エド・ホッケン・ジュニアは毎回フランクの暴走に振り回されるが、本人は全く気にしていない。
そんな中、小説家ベス・ダヴェンポートが警察署を訪れる。彼女は不審死した兄について調査を依頼し、兄が巨大IT企業ケイン社の危険な計画を追っていたと話す。フランクは半信半疑だったが、兄が調べていた企業名が銀行事件と一致していたことで、二つの事件が繋がっていると確信する。
フランクは巨大IT企業を率いる実業家リチャード・ケインに接触する。ケインは慈善家として世間から高く評価されているが、その裏では監視システムと軍事用AIを利用した危険な計画を進めていた。盗まれたデバイスは、その国家規模監視システムを完成させるための重要パーツだった。
捜査を進める中で、フランクとベスの距離は少しずつ近づいていく。二人は別荘で束の間の時間を過ごすが、モンタージュ映像の最中、二人で作った雪だるまが突然襲い掛かってきたり、暖炉が爆発したりと、終始ギャグが続いていく。
一方、ケイン側もフランクを危険視し、殺し屋シグ・グスタフソンを送り込む。格闘技会場内には特殊装置が設置されており、フランクは解除を試みる。しかし装置が起動してしまい、観客たちが次々と暴徒化。場内はパニック状態となり、椅子やテーブルが飛び交う大混乱へ変わっていく。
そして最後はフランクがケイン本人と直接対決して最終的にケインは逮捕されておしまい。
冒頭の銀行強盗シーンから完全に心を掴まれました。少女が現れたと思ったらリーアム・ニーソンだったという時点でかなり反則級に面白く、そのまま一気に作品世界へ引き込まれました。
リーアム・ニーソンが本作では真顔のままバカをやり続ける姿がとにかく最高でした。本人だけは至って真剣なのに、周囲では意味不明な事故やギャグが連鎖していくのが、とても楽しかったです。
特に人形丸出しのダミー演出や、勢いよく吹き飛ぶ人体描写など、雑で豪快なギャグ演出が大量に入っているのが嬉しかったです。最近のコメディ映画は説明的な笑いや会話中心の作品も多い中、本作は映像だけで押し切るタイプのギャグが多く、見ているだけで自然と笑ってしまいました。
別荘シーンのモンタージュもかなり好きでした。ロマンチックな雰囲気になったと思ったら雪だるまが襲ってきたり、暖炉が危険な燃え方を始めたりと、甘い空気を絶対に成立させないスタイルが徹底されていました。
後半の電気自動車暴走シーンもかなり面白かったです。最新テクノロジー社会を題材にしながらも、やっていることは昔ながらのドタバタ劇というギャップが妙に心地よく、AIや監視システムという題材すらギャグ装置として使ってしまう豪快さがありました。
ストーリー自体はかなりシンプルですが、そこが魅力だと思います。陰謀や事件はあくまでギャグを展開するための土台であり、細かいリアリティよりも「次はどんなバカなことをやるのか」を楽しむ映画でした。
90分という上映時間もちょうどよく、最後までテンポよく駆け抜けてくれたのも好印象でした。難しいことを考えず、ただひたすら笑える娯楽映画として非常に満足度が高かったです。
☆☆☆☆
鑑賞日:2026/05/31 Amazonプライム・ビデオ
| 監督 | アキヴァ・シェイファー |
|---|---|
| 脚本 | ダン・グレゴール |
| ダグ・マント | |
| アキヴァ・シェイファー |
| 出演 | リーアム・ニーソン |
|---|---|
| パメラ・アンダーソン | |
| ポール・ウォルター・ハウザー | |
| ケヴィン・デュランド | |
| ダニー・ヒューストン | |
| ライザ・コーシー | |
| コディ・ローズ |

