映画【ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝】感想(ネタバレ):秦の始皇帝がまさかの復活!? イエティも参戦する冒険ファンタジー

the-mummy-tomb-of-the-dragon-emperor
スポンサーリンク

●こんなお話

 始皇帝のミイラがイギリスで甦って大暴れするってんで、いつものファミリーも大暴れする話。

●感想

 古代中国。暴君として知られる秦の始皇帝が、不老不死を本気で願って占い師に助けを求める。ところがこの占い師、信頼していた将軍と恋仲になってしまい、始皇帝は怒りに燃えて将軍を処刑、そして占い師までも命を奪ってしまう。しかし占い師はその瞬間、始皇帝に呪いをかけ、始皇帝は兵馬俑のような姿になって封印されてしまうのです。

 時代は現代へ。ロンドンの豪邸で釣りを楽しんだり、朗読会を開いたりという、リタイアした日々を送る冒険家の主人公夫婦。その一方で、息子は中国で墓の発掘作業を行っており、やがて始皇帝の墓へとたどり着きます。そこで彼は、墓を守る不思議な女性と出会い、物語は動き出す。

 一方、主人公夫婦はイギリス政府から依頼を受け、中国の博物館へ重要な宝物を返還しに向かうのですが、博物館の館長に裏切られ、宝物は始皇帝の復活を願う軍人の手に渡ってしまいます。結果、封印されていた始皇帝が復活。そこからは馬車チェイスや壮絶な逃走劇がスタート。

 復活した始皇帝が、山奥の神殿に向かえばさらなる力を得るという情報を掴んだ主人公たちは、神殿での奇襲を企てて。爆破による迎撃、さらにはイエティを呼び出しての共闘という戦いが繰り広げられます。しかし始皇帝は完全復活してしまい、主人公も致命傷を負うものの、泉の力によって奇跡的に回復。

 娘もさらわれ、始皇帝が万里の長城を越えればもう止められないということで、最終決戦は壮大なミイラ軍団VS始皇帝軍団の戦争に突入。最後は主人公たちが短刀を突き刺し、ついに始皇帝を倒しておしまい。

 このシリーズの醍醐味は、やはり昔ながらの冒険活劇に最新CG技術を組み合わせた見せ場の数々だと思います。ただ、さすがに第3作ともなると目新しさは薄れ、アクションに迫力はあるものの、どこか盛り上がりに欠ける印象もありました。

 特に、冒頭から40分間もセットアップに費やされる構成はテンポが遅く感じられ、なかなか物語の本筋にたどり着かないのが少しもどかしかったです。とはいえ、その後の展開は一気に加速していき、イエティの登場やミイラ軍団との戦闘など、突拍子もない要素が詰まっていて、退屈はしませんでした。

 ただ、主人公たちの行動にあまり戦略性がなく、ひたすら力任せに戦う姿に少し白けてしまった部分も否めません。また、カタキ役のジェット・リーは驚異的なパワーを持ちながらも、変身を繰り返してキャラがぼやけ、最終的にはあっけなく倒されてしまい、カタルシスに欠けるラストだったのが残念です。

 それでも、冒険映画としてのスケール感やセット、美術、アクションの多彩さはシリーズの魅力として健在。派手で勢いのある映画を楽しみたい方には、見どころの多い一本だと思います。

☆☆☆

鑑賞日:2014/12/01 Blu-ray 2023/09/29 U-NEXT

監督ロブ・コーエン 
脚本アルフレッド・ガフ 
マイルズ・ミラー 
出演ブレンダン・フレイザー 
マリア・ベロ 
ジョン・ハナ 
ルーク・フォード 
ジェット・リー 
ミシェル・ヨー 
ラッセル・ウォン 
イザベラ・リョン 
リアム・カニンガム 
アンソニー・ウォン 
タイトルとURLをコピーしました