●こんなお話
ミイラ再生しちゃって、ミイラに追いかけられるので退治しようとする冒険家たちの話。
●感想
物語は古代エジプト。王の愛人と関係を持ってしまった魔術師が、裏切りの罪によって王に捕まり、生きたままミイラにされて砂漠に封印されるという幕開け。
時は流れ、現代。失われた古文書を探すために、ある学者が冒険を計画する。その学者は、伝説の地を知る元傭兵の主人公を刑務所から引き出し、砂漠への旅に同行させる。同行するのはライバルの学者たちや傭兵たち。みんなが先を急ぐ中で、謎の民族から襲撃され、「この地には近づくな」と脅されるが、それでもなお探検を続ける。
目的地に到着した一行は、封印されたミイラを発見し、さらには古文書も見つける。しかし、ヒロインがその古文書をうっかり声に出して読んでしまったことで、封印されていたミイラが復活してしまう。
一度目覚めたミイラはヒロインを追い始め、銃や爆発も通用しない。なんとか振り切って街へ戻るが、ミイラの影響で火の玉が降る、砂嵐が吹き荒れるなど、次々と災厄が発生。さらに仲間たちもミイラに次々と生命力を吸われ、人間の姿に近づいていく。
やがてヒロインがさらわれてしまい、ミイラの愛人を復活させるための儀式が始まる。主人公たちは彼女を救い出すべく、古代の神殿に突入。道中、ミイラの僧侶たちに追われたり、死者の衛兵と激しく戦ったりという展開が続く。
クライマックスでは、古文書の力を使って衛兵を操作し、ついにはミイラを人間の姿に戻して倒すことに成功。だが、古代都市は崩壊を始め、主人公たちは間一髪で脱出して物語はおしまい。
全体を通して、CGを駆使したミイラたちの動きが画面いっぱいに描かれていて、アクションとビジュアル面で非常に見応えがありました。テンポもよく、軽快なノリで進んでいくので、娯楽活劇として気持ちよく楽しめました。
ただし、CGが豊富な分、映像全体にやや軽さや安っぽさを感じてしまう部分もあったり。さらに、ヒロインが古文書を不用意に読んだことがすべてのきっかけになっていて、結果的に多くの命が失われているのに、終盤がやけに爽やかで後味が少し気になる点もありつつ。
とはいえ、細かい矛盾や違和感よりも、冒険とミイラの動き、古代のロマン、そしてわかりやすい勧善懲悪の構図を楽しむ映画として十分に魅力的でした。ハリーハウゼン作品を思わせるようなミイラのアニメーションも楽しく、最近の映画に新鮮味を感じにくくなっている中でも、気軽に見られてしっかり楽しめる一本だと思いました。
☆☆☆
鑑賞日: 2014/12/14 Hulu 2023/04/22 NETFLIX
監督 | スティーヴン・ソマーズ |
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脚本 | スティーヴン・ソマーズ |
オリジナル脚本 | ジョン・L・ボルダーストン |
出演 | ブレンダン・フレイザー |
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レイチェル・ワイズ | |
ジョン・ハンナ | |
アーノルド・ボズルー | |
ケヴィン・ジェイ・オコナー | |
ジョナサン・ハイド | |
オーディド・フェール |