●こんなお話
地球を滅ぼそうとする勢力と守ろうとする主人公たちの話。
●感想
物語は、敵キャラクターが腕輪のような謎のアイテムを探し、片方だけを手に入れるところから始まる。この腕輪が物語の鍵となり、次第に宇宙全体を揺るがすような現象へとつながっていく。
一方で登場するのは、キャプテン・マーベルに強く憧れる若きヒーロー、ミズ・マーベル。そしてもう一人、空間を操る力を持つモニカ・ランボー。彼女たちは、それぞれがパワーを使うと不思議な現象でお互いの場所が入れ替わってしまうというトラブルに巻き込まれていく。
敵キャラが腕輪を手に入れたことによって空間にゆがみが発生し、それを調査・収束させるためにニック・フューリー長官が動き出す。彼はヒーローたちをまとめあげ、元の宇宙構造を取り戻そうと奮闘する。
敵はさまざまな惑星を襲撃してエネルギーを奪い、その中でキャプテン・マーベルとの因縁も明かされる。かつてキャプテン・マーベルは彼女の惑星を救おうとしたが、その行動が結果的に惑星を滅亡の危機に追いやってしまった。そのため、敵はキャプテン・マーベルを“殺戮者”として強く憎んでいる。
作中では歌が言語となっているユニークな惑星も登場し、ヒーローたちは多彩な星々を巡りながら敵を追い詰めていく。そしてクライマックスでは、敵がミズ・マーベルの腕輪を奪って太陽を再生しようとするが、その力を制御できず自滅。空間のゆがみがさらに広がってしまう。
その修復のためにモニカ・ランボーが奮闘し、危険を顧みず空間の裂け目を閉じにいく。彼女の行動によって事態は収束し、すべては元通りに。ヒーローたちはそれぞれの場所へ戻っていくという。
全体的にテレビドラマシリーズ出身のキャラクターたちが主役となっており、映画だけで完結するように作られているとはいえ、事前にシリーズを見ていないと関係性や設定が把握しづらい印象も強いです。誰が何をしているのか、動機が何なのかといった点が曖昧で、感情的に入り込めず、ずっと一歩引いたまま観ていた感覚でした。
ヒーロー同士の入れ替わりギミックやビジュアルは面白く、マーベルらしい派手な宇宙アクションも随所に見られますが、設定の多さとバックグラウンドの前提知識が要求されることで、観終わった後に「もう一度観直さないと理解しきれないな」と感じてしまった一本でした。
☆☆
鑑賞日:2024/04/28 Disney+
監督 | ニア・ダコスタ |
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脚本 | ニア・ダコスタ |
ミーガン・マクドネル | |
エリッサ・カラシク |
出演 | ブリー・ラーソン |
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イマン・ヴェラーニ | |
テヨナ・パリス | |
サミュエル・L・ジャクソン | |
パク・ソジュン | |
ゾウイ・アシュトン |