●こんなお話
ターミネーターが襲ってくるので守るターミネーターと親子の戦いの話。
●感想
『ターミネーター2』の衝撃のラストから時間が経過した世界を描く本作では、サラ・コナーとジョン・コナーのその後の生活が描かれています。彼らは依然としてスカイネットの脅威を感じ続けており、一箇所にとどまることなく各地を転々とする逃避行を続けている。
物語冒頭、ジョン・コナーは一見普通の学生として学校に通っておりますが、ある日、担任の教師が突然ターミネーターに変貌して襲撃を仕掛けてきます。間一髪のところでジョンを救出したのは、同じく生徒として潜入していた少女で、彼女もまた未来のジョン・コナーによって過去に送り込まれた新型の味方ターミネーターであることが明かされます。
彼らはより大きな危険を回避すべく、未来の世界へタイムスリップし、そこで新たな生活をスタートします。未来では、ジョンと味方ターミネーターは「兄妹」という設定で学校生活を送り、時にはいじめに立ち向かいながら、日常を築いていきます。
一方で、敵のターミネーターも未来へと送り込まれており、爆発で頭部だけとなりながらも、生存して医者を脅しつつ皮膚を再生し、新たな人間の身体を再構築。その後、有名な俳優を殺害してその顔を奪い、警官に変装してジョンたちを追跡してくる。
さらに、かつてサラ・コナーを救ったカイル・リースの兄が登場。彼は味方ターミネーターを激しく嫌悪し、スカイネット関連の新技術を開発した科学者を自らの手で殺害するなどの行動に走ります。彼の行動は一部、未来世界の過酷な回想を交えて語られ、シリーズにおける苦悩と葛藤を象徴的に描いていると思いました。
また、サラ・コナーを長年追っていた刑事が次第にターミネーターの存在を信じ始めるなど、人間側の変化も見どころ。そして終盤では、味方ターミネーターが乗った車が爆破されるというクライマックスを迎え、本シーズンはおしまい。
映像表現としてはタイムスリップや銃撃戦、未来兵器やロボットといった『ターミネーター』シリーズの醍醐味は一通り盛り込まれています。しかしながら、全体として物語の緊張感や盛り上がりに欠ける印象は否めず、「どの回で面白くなるのか?」と期待し続けたまま、全9話が終了してしまった、というのが正直な感想です。
キャラクターに深みがなく、視聴者の感情移入が難しかったことが要因か、あるいは物語の構成自体に引きが弱かったのか定かではありませんが、少なくとも今シーズンにおいては、次のシーズンを積極的に観ようという気持ちにはなりませんでした。期待値が高かっただけに、残念ながらやや肩透かしを食らったようなファーストシーズンでした。
☆☆
鑑賞日:2024/10/02 Amazonプライム・ビデオ
監督 | チャールズ・ビーソン |
---|---|
ジェフリー・ハント | |
脚本 | ジョシュ・フリードマン |
製作総指揮 | ジョシュ・フリードマン |
ジョン・ワース | |
マリオ・F・カサール |
出演 | レナ・ヘディ |
---|---|
トーマス・デッカー | |
サマー・グロー | |
リチャード・T・ジョーンズ | |
ブライアン・オースティン・グリーン | |
ギャレット・ディラハント | |
シャーリー・マンソン |