●こんなお話
前作のカタキ役が復活してスーパーパワーを手に入れようとする戦いの話。
●感想
前作で異次元に追放されたマッドサイエンティストのエッグマンが、キノコの惑星で孤独の中、救援信号を発する。そこへやってきたのは、赤い体と大きな拳を持つ、ソニックと同じ種族の戦士・ナックルズ。古より受け継がれる伝説の力を守る使命を背負っているナックルズは、エッグマンの言葉に乗せられる形で手を組み、地球へ向かう。
一方、地球ではソニックが夜な夜な自警団のような活動を行っていた。犯罪を止めようと奮闘するも、街には騒動が広がり、迷惑がられてしまうことも。養父母の留守を預かるなか、ソニックはヒーローとしての在り方に悩んでいた。そんな折に、エッグマンとナックルズが地球に襲来。彼らの目的は、触れた者に無限の力を与えるというカオスエメラルドだった。
再びエッグマンと対峙することになったソニックは、仲間のテイルスと共に立ち上がり、シベリアの雪原を舞台にした争奪戦に挑む。パワーとスピードが激突する中で、ナックルズの過去や信念も描かれていき、やがて彼の中にも変化が生まれる。そしてついにエッグマンはエメラルドの力を得て、巨大ロボットを作り上げ、街を破壊し始める。
クライマックスでは、ナックルズがエッグマンと袂を分かち、ソニック、テイルスと力を合わせてロボットに挑む。友情と信頼を胸に、3人は力を合わせて強大な敵を打ち倒し、新たな絆が生まれていく。物語の最後には、ヒーローとしてのソニックの成長と、それを支える仲間たちとの日常が穏やかに描かれていく。
今回はエッグマンの存在感がかなり大きく、彼のコミカルな言動や悪だくみが全編を通して彩られていたのが印象的でした。そして、新キャラクターのナックルズも加わることで、ドラマの重心が少し広がった印象を受けました。彼の信念や過去に触れていく展開は興味深かったですし、ソニックとは異なる強さや価値観があることで、物語に厚みが加わっていたように思います。
その反面、ソニック本来の持ち味である爽快なスピード感を味わえる場面が限定的だったのは少し寂しくもありました。全体の構成としても、サブキャラクターたちのエピソードが多めに組み込まれていたため、物語のテンポがやや滞って感じられるところもありました。とくに結婚式をめぐるサイドストーリーの描写が長めだった印象で、緩急のバランスがやや崩れていたように思います。
とはいえ、アクションシーンでは映像の力強さを存分に堪能できましたし、3人が共闘してロボットに挑む場面では、しっかりと盛り上がる展開もあって見応えがありました。ナックルズとの関係性が徐々に変化していく描写も丁寧で、次回作への期待も高まるエンディングだったと思います。
☆☆☆
鑑賞日:2023/04/28 NETFLIX
監督 | ジェフ・ファウラー |
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脚本 | パット・ケイシー |
ジョシュ・ミラー | |
ジョン・ウィッティントン | |
原作 | セガ・ビデオゲーム |
出演 | ジェームズ・マースデン |
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ジム・キャリー | |
ティカ・サンプター | |
ナターシャ・ロスウェル | |
アダム・パリー | |
シェマー・ムーア | |
出演(声) | ベン・シュワルツ |
コリーン・オショーネシー | |
イドリス・エルバ |