●こんなお話
心臓を取り出す殺人事件が起こって捜査する刑事とか被害者が地獄の門番に就任して刀で戦ったりする話。
●感想
刑事たちが現場に到着すると、非常に高い場所に死体が括り付けられており、彼らはその異様な状況に驚かされる。ある刑事は職場に泊まり込みで捜査にあたり、上司に叱られながらも婚約者のもとへと向かう。そしてついに結婚式が始まろうとしたその瞬間、主人公である婚約者は何者かによって心臓をえぐり取られ命を落としてしまう。
主人公はその後、地獄の門番のような場所へと導かれ、現世で生きる人々を見守る存在に。一方、刑事は犯人を追い続け、結婚式場にいた見知らぬ女性のことを思い出す。並行して、記者が若手実業家にインタビューし、彼からデートに誘われる場面も描かれたり。
刑事と親しい医師が心霊写真をきっかけに調査を進め、次の犠牲者がその記者だと判明。急いでデート現場の音楽ホールに向かうが、記者は無念にも命を落としてしまう。さらには地獄の門番までその実業家に倒されてしまい、主人公が新たな門番として選ばれる。
カメラマンと親しい霊能者のもとで「門番」の役割やこの世界の構造が語られ、霊能者もまた命を狙われる。壮絶な戦いの末、カメラマンが実業家を銃で撃ち抜く。最終的に、刑事が主人公のもとへ行くためにカメラマンに自分を撃つよう依頼し、霊界で再会を果たす。
霊界での決戦では、主人公が実業家と向き合い、言葉で彼を諭して成仏させる。刑事も再び現世へと戻り、空を見上げておしまい。
全体的に会話劇が中心で、特に長い台詞で設定を解説し、その間キャラクターが棒立ちで聞いている場面が多く、テンポがやや緩やかに感じてしまいました。その一方で、心臓を狙う敵役たちによる激しいアクションが随所に挟み込まれており、特に日本刀を用いた戦闘が現代日本や霊界の設定にもかかわらず頻繁に登場。刀を使う理由には明確な説明がないですが、アクションの迫力自体は見応えがあったと思います。
驚きだったのは、脇役だと思われたカメラマンの存在感で。彼は重要な場面での判断や行動を担い、主人公を支えるだけでなく、敵役を倒す場面でも中心的な役割を果たす。物語の鍵を握る人物が意外なキャラクターであったことが、本作をより印象深くしていたと思います。
☆☆
鑑賞日:2024/06/26 Hulu
監督 | 北村龍平 |
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脚本 | 桐山勲 |
出演 | 釈由美子 |
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谷原章介 | |
戸田菜穂 | |
田口浩正 | |
岡本綾 | |
山田麻衣子 | |
大沢たかお | |
魚谷佳苗 | |
椎名英姫 | |
北村一輝 |