●こんなお話
戦艦大和が沖縄出撃決定してから出撃、沈没までの乗組員の話。
●感想
戦艦大和の出撃が決定して、大和の乗組員の出撃決定までの船内での様子が描かれていよいよ出撃があり海戦。
冒頭で大和をどうするのかどうかの会議があり、大和の出撃にはあまり意味がないという意見を押しのけて。もはや帝国海軍の意地を見せるべき、そして歴史に名を残すためという名目で海上特攻が決定する。
ここの精神論で打開しようとするところからやるせないです。そして大和乗組員たちの話になっていって、「なぜ死ななければならないんだ。意味があるのか」という疑問を口にするもの。死を受け入れる達観した上官がいたり。アメリカ国籍がある乗組員を白い目で見て喧嘩になったり、恋人や家族との思い出があったり。少年兵や老年兵は大和から降ろすということがあったりします。
ひたすら悲壮感が詰め込まれていて、音楽もない中静かに描かれていきます。そして出撃となってアメリカの航空機にやられていく。このクライマックスは当時の特撮を見られて盛り上がるものでした。ただ時代を感じるもので迫力とか動きを感じるものではないので好みが別れると思いました。
それに映画のほとんどが大和船内で語らうだけなので、だんだんと退屈さが強くなっていく構成なのが残念でした。大和とかに興味があれば楽しめると思いますが、特に興味のとっかかりがないと眠くなる内容だと思います。
とはいえ、戦後ちょっとで作られて役者さんたちの本物感はさすがですし。大和で戦った人たちを忘れてはいけないと確認できる映画でした。
☆☆☆
鑑賞日:2021/12/22 DVD
リンク
監督 | 阿部豊 |
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脚色 | 八住利雄 |
原作 | 吉田満 |
出演 | 高田稔 |
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小川虎之助 | |
佐々木孝丸 | |
藤田進 | |
見明凡太朗 | |
関千恵子 | |
瀧花久子 | |
伊沢一郎 | |
有田稔 | |
片桐余四郎 | |
河合健二 | |
丹波哲郎 |