映画【リボルバー】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　一丁の拳銃が盗難事件をきっかけに全く関係のないいろんな人が交差していく話。

●感想

　競輪場でたまたま知り合った男性2人。上司のセッティングでお見合いをしている警官、お見合い相手の女性は警官に好意を持つ。不倫しているらしい男女がいてセックスの後に淡々と別れを告げる女性に別れたくないとしがみつく男性。男が慌ただしく競輪場でギャンブルをして知り合いのホステスを追いかけてきてレイプする。高校生の男女がいて、男子高校生のほうが夜の公園でそのレイプを目撃してヤクザ風の男に殴られる。海水浴でそれぞれの人たちがすれ違いつつ同じ場所にいたり、警官の背中に間違ってオイルを塗ったことで知り合うホステスなど。

　不倫をしていた男性が勤務中に寝てしまった警官を襲って拳銃を奪う。不倫していた女性の家に忍び込んだりして、家を出たときに偶然目の前にいたピザのデリバリーに「ピザをくれ」と拳銃を向けてバイクごと盗む。男は拳銃をゴミ箱を捨てる。それを目撃していた男子高校生が拳銃を手にする。

　自分を殴ったヤクザ風の男を追いかけて足跡をたどって北海道にいることを知って同級生の女子高生にお金を借りて札幌へ向かう。警官は拳銃を盗まれた責任を取って警官を辞める。今はホステスのヒモとして生活しているけど拳銃のありかを知って自分も女子高生と少年を追いかけて札幌へ。

　そして少年はヤクザ風の男をパチンコ屋でみつけて呼び出し拳銃を向ける。逃げるヤクザ風の男を追いかけてるうちに関係のなかったみんなが集結している。結局、少年は男を撃てなかった。落ちた拳銃を警官の見合い相手が拾って警官に向ける。流れ弾が野次馬としてその場にいたギャンブル姜のコンビの1人の足に当たってしまう。騒動が終わってそれぞれのその後が描かれておしまい。

　THE群像劇で全く関係のない人たちが同時進行で描かれていく構成が面白いです。ボーっとしている沢田研二さんやあまり拳銃盗難と関わりのないところで描かれる柄本明さんと尾美としのりさんのひょうひょうとしたやりとりとかもニコニコできるやりとりでした。

　鹿児島に始まって札幌に移動していく観光映画としての側面もあって90年代の日本を覗けるのも興味深かったです。

☆☆☆

鑑賞日:2022/12/04　Amazonプライム・ビデオ