映画【女が階段を上る時】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 バーの主人の生活の話。

●感想

 主人公以外が自分の気持ちしか考えずに行動しているのが凄いです。人間の怖さを見せつけられたような気持ちになりました。

 実家では金のことしか話さない母。嫁に逃げられた兄に障害をもつ甥っ子。そして、職場では店を持たせる代わりに囲おうとするエロおじいちゃんに。優しい笑顔の持ち主で結婚できそうだと思ったら妻子持ちで。本当に好きな相手と結ばれたと思ったら「明日、転勤でもう会えません」と言われる。
 こんなかわいそうな人生を見せつけられてどうしたらいいのだ。という悲しい気持ちになりました。でも、ラストの高峰秀子さんの笑顔で救われました。

 同士である仲代達矢さんも、なんやかんや身勝手な男で。自分はこれまで耐えてきたんだから、最後は一緒になってくれとあの目で迫られたら怖いことこの上なかったです。

 女達も、主人公を踏み台にしてのし上がって行こうとする姿が恐ろしいです。

 男と女の色や金を面白く見せてくれる映画だと思いました。主人公のモノローグもよかったです。

☆☆☆☆

鑑賞日:2011/06/27 DVD

監督成瀬巳喜男 
脚本菊島隆三 
出演高峰秀子 
森雅之 
加東大介 
中村鴈治郎 
仲代達矢 
小沢栄太郎 
団令子 
淡路恵子 
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