映画【インディ・ジョーンズと運命のダイヤル】感想(ネタバレ):時代を超えた壮大な冒険と謎解きが交錯する物語

INDIANA JONES AND THE DIAL OF DESTINY
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●こんなお話

 ダイヤルを巡ってナチスとかと奪い合い追いかけっこをする話。

●感想

 1944年、ナチスが占拠する城に捕らえられた主人公は、死刑を待つ身となっていた。しかし、そこにアメリカ軍の爆撃が起こり、混乱の中で脱出に成功する。主人公が追いかけていたのは、伝説の宝物を載せた列車だった。激しい追跡劇のなか、主人公は列車に乗り込み、宝物の争奪戦が繰り広げられる。ロンギヌスの槍と思われていた宝物は偽物で、実は別に本物のお宝が存在し、それを奪い合う熾烈な戦いの果てに主人公が手に入れるのだった。

 時は流れて1969年、アポロ11号の月面着陸成功に沸くニューヨーク。主人公はつまらない授業の教壇に立っていた。妻とは別居中で、息子は戦争で亡くなっているらしい。そんな中、知り合いの娘が訪ねてきて、憑りつかれたような奇妙なダイヤルを見せる。だがそのダイヤルは奪われてしまい、そこにCIAの捜査官も現れて、三つ巴の争奪戦が始まる。

 娘はオークションでお宝の売買を企てており、主人公や敵対するカタキ役も加わる激しい奪い合いが続く。ギリシャでローマ時代の船に潜水する場面では、追ってきたカタキ役に捕らえられるものの、ダイナマイトの爆破で逃走を試みる。シチリア島の洞窟でアルキメデスの墓を発見し、ダイヤルの半分を見つけるが、またもや敵に追いつかれ、銃撃を受けてしまう。

 カタキ役たちは完成したダイヤルを使い、時空の歪みを作り過去へ戻ろうとする。しかし誤って2000年前の時代に飛ばされてしまい、彼らは撃ち落とされて墜落。主人公はパラシュートで脱出し、そこでアルキメデスと出会い、感動的な交流を持つ。残ろうとする主人公だったが、娘に叩かれ元の世界へ戻される。物語の最後は、妻が戻り、平穏な日常が戻ったところでおしまい。

 上映時間150分はやや長く感じられ、全体的に単調な流れが続く印象を受けました。冒頭のナチスとのアクションシーンはスリルを期待したものの、テンポがゆったりとしており、チェイスシーンや海中でのウナギの襲撃などもハラハラ感が薄かったです。アクションがもっさりと続くような印象も強いです。

 カタキ役はNASAに協力する一方で実はナチスだったという設定でしたが、主人公たちの前に現れても簡単に逃げられてしまい、キャラクターとしての魅力はあまり感じられなかったです。シリーズのなかでも人が多く亡くなる傾向はあるものの、本作では殺人の描写が強調されていて、終始重苦しい雰囲気が漂います。シリーズ特有のユーモアがあまりなかった点も、物語に入り込むのを難しくしているように思いました。

 一方で、1969年のニューヨークの様子や主人公の哀愁漂う姿は見どころのひとつ。少年が突然飛行機を操縦し、その中に寝ている謎のおじさんがいたりと、意外な展開も含まれていますが、それもまたこの作品の独特な魅力となっていました。

☆☆☆

鑑賞日:2023/07/02 イオンシネマ座間

監督ジェームズ・マンゴールド 
脚本ジェズ・バターワース 
ジョン=ヘンリー・バターワース 
デイヴィッド・コープ 
ジェームズ・マンゴールド 
製作総指揮スティーブン・スピルバーグ 
ジョージ・ルーカス 
製作キャスリーン・ケネディ 
フランク・マーシャル 
出演ハリソン・フォード 
フィービー・ウォーラー=ブリッジ 
アントニオ・バンデラス 
ジョン・リス=デイヴィス 
マッツ・ミケルセン 
トビー・ジョーンズ 
ボイド・ホルブルック 
イーサン・イシドール 
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